松坂にやられた 虎甲子園負け越し決定 38歳誕生日&12年ぶり聖地星献上
「阪神2-6中日」(13日、甲子園球場)
阪神はまたしても中日・松坂を攻略できず敗戦。20年前に聖地を沸かせたレジェンド右腕に、38歳の誕生日星を献上してしまった。この日の黒星で今季甲子園で31敗目となり、2016年以来の負け越しが確定した。ファンが見たいのは、本拠地で強い猛虎。残り24試合のうち11試合が甲子園。一つでも熱い戦いを見せてくれ!
本拠地であるはずの甲子園で、キバを抜かれた虎が平成の怪物の引き立て役に終わってしまう。再三の好機を生かせず、9安打2得点で白星を献上だ。松坂に屈し、2年ぶりとなる不名誉な甲子園負け越しも決定。金本監督の口調も重かった。
「(攻略できていないのは)うちだけじゃないかな。打てないのはなんでかな。得点圏に行ってもね」
松坂相手に奪ったのは四回の1点だけ。二回無死一、二塁からは、後続が3人で倒れて無得点。円陣を組んだ直後の四回は、1点を返してなおも1死二塁の好機を迎え、もう一押しあればという場面だったが、ナバーロと伊藤隼に一打が出ない。五回2死二、三塁では大山が空振り三振に倒れ、流れをつかみきれなかった。
「要所要所はコーナーに決まってたようなのもあったしね。いい当たりが正面ついたりというのもあったし」と金本監督。不運なところもあったが、敗れた事実は変わらない。今季ここまで松坂には3戦1勝2敗で、対戦防御率2・00。ただこの日の甲子園での初対戦で、苦手の相性も変えたかったが…。
松坂降板後の六回には、1点を返してなおも2死二、三塁で代打・俊介を起用。切り札の原口も考えられたが「左腕にあまり(相性が)良くないんだよ」と、俊介にかけたが結果は3球三振に。一気呵成(かせい)の流れを作りきれず、右腕の誕生日に花を添えてしまう結果となった。
この日の敗戦で今季甲子園での成績が、51戦19勝31敗1分けとなった。甲子園での負け越しは、52年のフランチャイズ制導入後では16年以来2年ぶり通算20度目のこと。過去19度のうちAクラスに入ったのはわずか2度。Bクラス確率は89・5%という高い数字となっている。
甲子園ではまだ11試合を戦わなければならず「残りがんばるだけです」と金本監督。3位・巨人とのゲーム差は1・5のままだが、5位・中日とも1・5ゲームで、最下位・DeNAとは2ゲーム差。首脳陣も選手も、同じ思いで上を目指さない限り、階段は駆け上がれないままで終わってしまう。