鳥谷、球団最多安打あと2 2戦連続代打安打!守備に異例歓声
「阪神4-6ヤクルト」(15日、甲子園球場)
代打での仕事を終えた阪神・鳥谷敬内野手は、グラブを持ってベンチ前に出た。守備に就くことを知ったスタンドから、異例とも言えるほど降り注いだ大歓声。ファンは背番号1の姿に期待した。漂う劣勢ムードの打破を。明日につながる確かな希望を。勝利に届かなかったが、見せ場は存分に作った。
出番は七回。2死一塁で迎えた。1点を返し、続いた反撃。各打者が苦戦したヤクルトの先発・山中に対して、迷わず初球を狙った。外低め113キロのスライダーをフルスイングした。コースに逆らわず振り抜いた打球が左中間を襲う。左翼・坂口が処理をもたつく間に、梅野が一気にホームまで帰ってきた。
代打2戦連続の安打で、8月11日・DeNA戦以来の適時打。積み上げてきた通算2062安打は、藤田平氏(デイリースポーツ評論家・2064本)の球団最多安打にあと2本と迫る。「いいイメージで打席に入った?別にイメージしていないので」。試合後、敗戦に言葉は少ない。求めるのは勝利を導く一打。ベテランが執念を体現していく。