メッセ&秋山 大黒柱が残り20戦不在 6連戦&14連戦…現有先発陣で乗り切れ
阪神の香田勲男投手コーチ(53)が18日、神宮室内練習場で行われた投手指名練習に参加し、2軍調整中のランディ・メッセンジャー投手(37)、秋山拓巳投手(27)に実戦復帰の見通しが立っていない現状を明かした。残り20試合は、実績ある両投手を外してローテを組む方針。きょう19日にも優勝が完全消滅する可能性がある中、最下位からのCS進出には現有戦力の奮起が鍵を握る。
指名練習を終えた香田投手コーチが、苦しい台所事情を明かした。残り20試合、CS進出を目指す上で計算したい2本の柱がいない。ともに2軍調整中のメッセンジャーと秋山について「いないものだと思って、こちらは(ローテを)考えていかないといけない」と語った。
今季11勝を挙げている助っ人右腕は、11日の中日戦で四回途中までに4失点を喫し、最後は危険球退場となった。試合後に右肩のコンディション不良などを訴えて出場選手登録を抹消。いまだ投球再開に至っておらず、実戦復帰時期などを考えると、残り20試合での復帰はかなり厳しい状況だ。
昨季12勝を挙げた秋山も、8月31日のDeNA戦はノーゲームとなったものの、序盤に4失点を喫して出場選手登録を抹消。シーズン中から下半身のコンディション不良を訴えており、現状はブルペンで軽く投球練習を再開する段階まで上がってきているが、実戦復帰の見通しは立っていない。
2人ともシーズン最終盤での1軍復帰を目指し、懸命に調整に励んでいる。香田コーチも「それで戻ってきてくれるとなったら非常にありがたい」と言う。ただ、大まかな見通しが立っていない以上、先発ローテを組む責任者として復帰を願っていても、“計算”に入れることはできない。
「(2人が)いないことを考えて、今いるメンバーで何とか力を合わせてやるしかない」と語った香田コーチ。残り20試合は今後の天候にもよるが、6連戦を消化し、1日の休養日を挟んで14連戦となることが濃厚だ。先発陣6人の登板間隔を詰めて乗りきる方針だが、救援陣も含めて苦しい戦いが予想される。
それでもCS進出の可能性がある限り、前を向いて戦っていくしかない。大黒柱が不在だからこそ、現状のメンバーにとっては大きなチャンスだ。ここで力を発揮すればポストシーズン、そして来季の地位を確立することにつながる。
弱肉強食の世界だからこそ-。そんな若いエネルギーが最下位からの巻き返しへ、大きな原動力になる。