金本虎、六甲おろし忘れそうや!! 本拠8連敗 甲子園ワーストタイ38敗目
「阪神1-6中日」(5日、甲子園球場)
この日も六甲おろしは響かない。唯一の意地も、八回に奪ったわずか1点だけ。10月に入って白星がなく、甲子園では20年ぶりとなる悪夢の8連敗。止められない負の連鎖。金本監督は、消化試合にもかかわらず足を運んでくれた3万4441人のファンを思った。
「今日もお客さんがいっぱい入ってるんでね。うーん…何とか、喜ばせてあげたいですけどね」
ミスが出て、勝負弱さも露呈すれば勝てるはずがない。二回、無死一塁からの平田のゴロを遊撃・植田がまさかのトンネル。併殺で2死無走者かと思われたところが無死二、三塁のピンチとなり、続く高橋に右前への2点先制適時打を許した。
「ゲッツーと思ったでしょうしね、ピッチャーも。練習するしかないでしょう」と金本監督。さらにそこから、小野と望月がそれぞれ2ランを被弾し、六回の時点で6点差。今のキバを抜かれた虎には、あまりに重すぎる点差だった。
「(笠原は)チェンジアップがいい抜けをしてましたしね。スライダーも曲がったり曲がらなかったりみたいでね。でもあのチェンジアップでしょうね」
打線は中日の笠原を相手に苦しみ、七回まで2安打。八回には1死満塁から、大山の遊撃への適時内野安打で1点を返したがそこまで。球際などでも懸命のプレーを見せた中日の選手とは対照的に、覇気がなく弱さだけが目立った若虎たち。詰めかけたファンから失望のため息が響いたのも無理はない。
これで甲子園ではシーズンワーストタイの38敗目。さらに5位・中日とは1・5ゲーム差に広がり、最下位フィニッシュが現実味を帯びてきた。残りは6試合。ベンチだけでなく、選手個々がいかに現状を受け止めるか。ファンのためにも戦ってほしい。