矢野新監督との交渉に当たった阪神・揚塩健治球団社長（５７）は、就任決定に「ホッとしているのが正直なところです」と安どの表情を浮かべた。

　この日を期限として行われた３度目の交渉前には「不安はありました」と拒否されることも覚悟していた。１７年ぶりに転落した最下位からの巻き返し、組閣や補強など時間的にも余裕がない中での就任要請。「このような状況ですけど、お引き受けします」という矢野新監督の言葉にすべてが救われた。

　「指導者としての人生プランもあったでしょうが、阪神タイガースのため、ファンのため、すべてをかみ切って受諾されたご英断に感謝したい」と言った揚塩社長。目指してほしい野球については「私からはファンに喜んでいただける野球をお願いしますと。（勝つこと、魅力のある試合をすること）すべてです」と要望した。

　長期的な契約年数や組閣などのバックアップ体制についても「はい。もちろん」と同社長は確約した。