矢野阪神の秋季Cは個別で弱点克服トレ 江越は「一日中打ってもOK」
阪神・矢野燿大監督(49)が21日、秋季キャンプで、選手個々に合わせた弱点克服メニューを設定するプランを明かした。春のキャンプとは違い、秋は個人の技術練習に割ける時間も多く、1つの課題に集中的に取り組める時期でもある。実りの秋とするためにも、首脳陣も工夫を凝らして成長を促す。
そこさえ克服できれば…という明確な課題が見えているのであれば、徹底的に取り組ませるのも一つの方法論だ。来季に向けて、わずかな時間も無駄にしたくない。矢野監督が、秋季キャンプでは選手に対し、集中的に弱点解消に取り組ませるプランを明かした。
「例えば江越は、大げさに言えばだけど、守備と足は間違いないから。極端に言えば、一日中打ってもいいと思う。それが江越がレギュラーに近づくための練習だったら、それをやっていけばいい」
期待をかけるからこそ、一つの例として打撃に課題を残す江越の名を挙げた。元々、守備と走塁に関しては首脳陣もほれぼれするものを持っているにもかかわらず、安定性を欠く打撃面が原因で1軍に定着できない。それなら、少しでも打力向上のために集中的に打ち込ませるのも、一つの練習法となる。
「春のキャンプってなかなかそういうふうにはできひんから。秋のキャンプやからこそ、そういうのもできたり」と矢野監督。今の時期だからこそ、個人練習に特化したメニューも組める。それは野手だけでなく、投手に関しても同じだ。
「(投手も実戦で)球種を絞ったり、今日のシートではまっすぐ、スライダー、フォークを投げられるところで、まっすぐとフォークだけにするとか。そんなんもありかなと思ってる」
首脳陣が課す部分と、選手自身が必要だと感じ、前向きに取り組む部分をすり合わせて、来季の飛躍につなげる。「俺は量も必要やと思うし、自分がどうなりたいかと考える必要もあると思ってる。やらせる部分と自分らで考えてどうしたいかという部分ね」。就任1年目の秋。選手と足並みを合わせて、前に進んでいく。