清水新ヘッド、投手にもダメ出し宣言「(これまで)多方面に思うことあった」
阪神の来季ヘッドコーチ就任要請を受諾した前楽天の清水雅治氏(54)が22日、兵庫県西宮市の球団事務所で会見した。求められるのは最下位からの立て直し。17年間のコーチ業では外野守備走塁が主だったが、野手目線から投手にも助言し、矢野新監督を支えていく考えを示した。
猛虎の将を支える参謀役の重圧と責任を強く感じている。やるしかない。引き締まった表情で就任会見場に現れた清水新ヘッドコーチ。「責任の重さに(体が)しぼみそうです」。開口一番に発した言葉とは裏腹に、真っすぐ前だけを見つめる目が覚悟と決意を物語っていた。
17年ぶりの最下位に沈んだ阪神。巻き返すためには、何かを変えないといけない。チームに新たな風を吹かせる。自らに課せられた任務は十分に理解している。
「(これまでは)外野守備走塁コーチだったにもかかわらず、投手のこういうところがダメだよなと思うこともありますし、こういうところをよくした方がいいのになとか、多方面に思うこともあった。そういうことを助言しながら、勝負強いとかの方に持っていきたい」
一般的に野手コーチから投手への助言ははばかられる傾向にあるが、チーム力向上に多方面への助言は必要と考える。西武、日本ハム、ロッテ、楽天と17年間のコーチ業では外野守備走塁が主だったが、初就任となるヘッドコーチではこれまでの経験を存分に発揮する。
打診は突然だった。楽天からは来季もコーチを要請されていた。しかし、矢野監督から直々に電話で頼まれ、「何とかしたい。初陣というか、最初に付きたいというのが僕の思いだったので、その思いを突き通させてもらいました」と、かつての盟友の力になることを決断した。
中日時代には星野監督の下で3年間プレーした。「熱さとか厳しさとかは自分の土台にはなっていると思う。その中にもう一つ、知識とかやりやすさとかを足して、もっとすばらしいチームになればと思います」としっかり吸収した闘将の教えを還元する考えだ。
来季の巻き返しへ。背番号「81」のタテジマに袖を通し、矢野阪神の船出をサポートしていく。