阪神狙う、来年ドラフトの目玉!東洋大・佐藤、逸材揃う中、屈指の“打てる捕手”
25日にドラフト会議が終了し、各球団のスカウトは早くも19年ドラフトへ向け、全国各地を飛び回っている。捕手が不作だった今秋から一転、来秋の候補には扇の要を担う逸材がそろう。中でも東洋大・佐藤都志也捕手(3年・聖光学院)の強打は、阪神をはじめ各球団から高い注目を浴びている。
バラエティー豊かな捕手がそろう来秋ドラフト候補においても、東洋大・佐藤は屈指の打撃力を誇る。1年時からリーグ戦に出場。打力を買われて主に一塁手として活躍した2年春には打率・483で首位打者、ベストナインに選出されブレークを果たした。
正捕手の座をつかんだ今春は守備の負担がかかる中でも、打率・358、4本塁打、15打点とリーグ3連覇に大きく貢献した。夏には侍ジャパン大学代表に初選出。外野をこなすなど器用な一面も見せ、代表でも打撃への信頼度は高かった。
守備に関してはまだまだ発展途上だ。それでも上茶谷(DeNA1位)、甲斐野(ソフトバンク1位)、梅津(中日2位)の“150キロ超右腕トリオ”を引っ張ってきた経験は財産となっている。「生かすも殺すも自分次第」と正捕手1年目ながら、1学年上の豪華投手陣を懸命にリードしてきた。
日程変更で1日3試合となった17日の国学院大戦は、第3試合で試合開始が夕刻。ナイター対策として「少しでも(サインが)見やすくなるように」と爪に黄色のマニキュアをつけて臨んだ。女房役としてのきめ細やかさも兼ね備える。
“打てる捕手”以上の選手になれる可能性も十分に秘めている。阪神・吉野スカウトは「肩も強いし、足も速い」と評価。抜群の身体能力で、走攻守三拍子そろった万能プレーヤーへの成長に期待が膨らむ。
近づく大学ラストシーズンは真価が問われる1年となる。チームの顔だった右腕トリオが抜け、投手陣は経験の浅いメンバーとなる。リード面を磨かなければ、チームを勝利に導くことはできない。吉野スカウトは「(来年は)引っ張っていかないといけない」とリーダーとしての役割にも注目する。
現時点の評価は立大・藤野、東海大・海野、慶大・郡司ら同学年のライバルと横一線。佐藤が守備力を向上させ“打てて守れて走れる捕手”へと成長すれば、間違いなく来秋ドラフトの目玉になる。