糸原、広角への打ち分け技術磨く 来季目標「打率3割」
「阪神秋季キャンプ」(6日、安芸)
阪神の糸原健斗内野手(25)が6日、来季の目標の一つに「打率3割」を掲げた。チームで唯一全試合出場を果たしたが、さらなる飛躍を誓って挑む今キャンプで、現在取り組んでいるのは広角へ打ち分ける打撃技術だ。この日はシート打撃で、右中間を真っ二つに割る二塁打をマーク。今季以上に状況に応じて右方向の打球も意識し、来季は3割の大台に乗せる。
来年も頼んだぞ-。何度も何度も声援が飛んだ。向けられた熱視線に、糸原が快音で応える。シート打撃で見せたのは、飯田から右中間を真っ二つに切り裂く二塁打だ。「いい感じで打てたかなと思います」。そっとうなずいた。
表情の明るさが、充実感を物語っていた。取り組んだ特打では、低いライナー性の打球を心掛けたロングティーと、フリー打撃を交互に敢行。第2クール初日から振って、振って、振りまくった。手応えを感じたフルスイングには「いけー!!」と白球を声で後押し。柵の手前ではずむと、首をかしげてみせ、見守った矢野監督と笑い合った。
今季はチーム唯一の全試合出場。二塁のレギュラーとして台頭した。チームトップの152安打で、打率・286。シーズン終盤には「3割打ちたいです」と平野打撃コーチに漏らしていた。だからこそ、来季の目標の一つに打率3割を掲げる。
「今年1年やってみて、3割は実感してすごいなと感じた数字なので。そこは目指して、常に目指してやっていきたいです」
そのために取り組むのは、広角に打つ打撃技術だ。今季は左方向への安打が多かったが、今オフは中堅、右翼へも鋭い打球を飛ばしている。この日のシート打撃に満足そうにうなずいたのは、これが理由でもあった。「走者一塁の場面で、一、二塁間抜いて、一、三塁を作る。そういう仕事をしていきたいと思っているので」。自分の仕事は何なのか。状況に応じた打撃に意欲を見せた。
そして糸原はこう、続けた。「引っ張ったり、左方向に遊撃の頭を越せるように。そうすれば率も上がってくる」。経験した1年間出ることの重み、そして3割打つということのすごさ。これら全てを糧にする。糸原が静かに前を見据えた。
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