ドラ3木浪、社会人最後の大会1回戦で幕 悔しさ虎で晴らす
「社会人野球日本選手権・1回戦、JR東海7-6ホンダ」(6日、京セラドーム大阪)
阪神からドラフト3位指名を受けた木浪聖也内野手(24)=ホンダ=が6日、京セラドームで行われた社会人野球日本選手権の1回戦・JR東海戦に「3番・遊撃」で出場した。5打数無安打1死球と結果を残せず、チームも延長十二回タイブレークの末に6-7で敗戦。社会人として戦う最後の大会が幕を閉じた。次のステージはプロの舞台。味わった悔しさを糧に、練習漬けの日々を送る。
試合終了後のベンチ裏でグラブ、スパイクをかばんに入れる表情に悔しさがにじむ。木浪がホンダの一員として戦った最後の大会。「チームに迷惑を掛けてしまい申し訳ないという気持ち」。1日でも長く仲間と過ごしたいという思いは届かなかった。
好機を生かすことができなかった。同点で迎えた九回2死二塁。一打出ればサヨナラとなる場面だ。1ボール2ストライクと追い込まれると、真ん中低め134キロ直球をすくい上げた。打球は前進守備を敷いていた中堅の後方に放たれたが、もうひと伸びが足りずにグラブに収まった。
どんな形でもいいからともしたかった「H」ランプ。2点を追う延長十二回には1死一、二塁で打席に立った。「感触は悪くなかったんですけど、ヒットにならなかった。自分の力不足です」。真ん中寄りの真っすぐを芯で捉えたが、中堅正面の飛球となり得点を奪うことができなかった。
社会人最後の大会は5打数無安打1死球。結果を残せず反省しきりだったが「課題が見つかったので、プロに入るまでに練習していくしかない。守備も打撃もレベルアップしないといけないので」と切り替え、次のステージに臨むために練習に励む構えだ。
バックネット裏で見守った畑山スカウトは「全体的に今日は硬かったかな。この悔しさをプロの世界で晴らしてほしい」と期待を寄せた。入団すればし烈な内野手争いに参戦する24歳。「大舞台で結果を出せる選手になりたい」。味わった悔しさを胸に、鍛錬の日々を過ごしていく。