阪神、開幕3強いきなり9番勝負 矢野監督「超積極的」野球見せつける!

 矢野阪神が来季、強力なライバルを粉砕し、スタートダッシュへ勢いを付ける。セ・リーグは6日、2019年シーズンの公式戦日程を発表。阪神は3月29日の開幕戦で京セラドームに今季2位のヤクルトを迎え、2カード目に同3位の巨人、3カード目に王者・広島と対戦が続くことが決まった。いきなり今季上位3球団と激突するが、矢野燿大監督(49)は前向き。思い切ってぶち当たり、生まれ変わった猛虎軍団の力を披露する。

 ネガティブに捉えることは一切ない。2019年度ペナントレースの幕開けと同時に火ぶたが切られる、今季上位3球団との9番勝負。秋季練習も第2クール初日を迎え、明るい雰囲気が漂う南国・安芸での手応えからか、矢野監督の表情に悲観の色はなかった。

 「現状のチームを把握しやすいというかさ。まあ、簡単に勝たせてくれる相手じゃないわけやから」

 手ごわい相手であることは百も承知している。だからこそ「超積極的」のスローガンをグラウンドで体現し、新たなタイガースの野球を開幕戦から見せつけていく。「しっかりとしたウチの野球ができるかどうか、そこだけで見るわけではないけど。ウチがこういう野球をやる、という部分を植え付けられるところかもしれへんし」と矢野監督は言う。

 最下位という屈辱を味わった今季。セ・リーグを見渡しても、猛虎が貯金を作ったのはDeNAの1球団のみで、残りの4球団全てに負け越した。特にリーグ3連覇を果たした広島と、2位のヤクルトにはそれぞれ10勝15敗。宿敵である巨人には8勝16敗1分けと大きく水をあけられた。

 その差を埋めるために何をするべきか。18日間にわたって行われる秋季キャンプでは初日から精力的に、指揮官がグラウンドを動き回っている。2軍時代から心掛けている、選手の「可能性を広げること」と、選手に「聞く」ことを率先。ブルペンにも頻繁に足を運び、将来性豊かな若手投手陣に、鋭いまなざしを向けている。

 ファーム日本一を勝ち取った際、ファンに向かって矢野監督は「将来を見据えた時に、楽しみな選手はホントにたくさん出てきていると信じています」と断言した。チーム状況を冷静に鑑みても、戦える自信は、胸の中にある。

 開幕から上位3球団との直接対決。いきなり相まみえることを前向きに捉えるか、と問われ「前向きしかないよ。思い切ってやっていける相手だから」と語気を強めた指揮官。辛酸をなめ続けるわけにはいかない。「超積極的」な開幕ダッシュを見せるべく、チーム作りを熟成させていく。

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