ドラ1近本“足戦力”決めたセーフティーバント!すかさず二盗 守備でも好捕連発
「社会人野球・日本選手権・2回戦、ホンダ鈴鹿3-1大阪ガス」(8日、京セラドーム大阪)
2回戦3試合が行われ、第3試合では阪神ドラフト1位・近本光司外野手(23)が所属する大阪ガス(大阪)がホンダ鈴鹿(三重)に延長十二回タイブレークの末、敗れた。近本はセーフティーバント、二盗を決めるなど快足ぶりを見せつけたが勝利にはつながらず、今夏の都市対抗大会との「夏秋連覇」はならなかった。また、日本生命(大阪)と三菱重工名古屋(愛知)が準々決勝に進んだ。
大阪ガス野球部員として立つ最後の打席。延長十二回タイブレーク、1死一、二塁で近本は左飛に倒れた。勝利につながる一打を奏でることはできず、チームは敗れた。それでも懸命に自慢の足で存在感を示した。
快足が光ったのは、四回1死走者なしから前打者が左翼へ先制のソロ本塁打を放った直後だ。「投手が動揺している中でその隙を突けるのかが大事になってくるので」と意表を突いた。ホンダ鈴鹿の先発左腕が投じた初球。三塁側へセーフティーバントを決めた。
攻める手は緩めない。6番打者の3球目には、すかさず二盗に成功した。「足を見せることはできたんですけど、それがチームの勝利にはつながっていない。それがチームの勝利につながるようなプレーをしていきたい」。結果よりも敗戦を悔やんだ。
バックネット裏で見守った畑山スカウトは「セーフティーバント、盗塁と彼らしいところを見せてくれた。状況を見てああいうこと(セーフティーバント)をできる選手」と評価した。
これで、2年間の社会人野球生活が幕を閉じた。「プロで戦うためにも今よりレベルアップを図らないといけない」と近本。次のステージでは、虎の“神速ルーキー”として本領を発揮する。