横田、脳腫瘍からの復活誓った 背番号「24」取り返す

 脳腫瘍からの復活を目指す阪神育成の横田慎太郎外野手(23)が15日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、170万減の年俸700万円でサインした。今季は4月10日のウエスタン公式戦で術後初のベンチ入りを果たし、チームメートがプレーする姿を目に焼き付けた。1日も早く実戦復帰を果たし、背番号24を取り戻す。(金額は推定)

 言葉の端々に再起をかける男の情熱が宿っていた。試合に出られなかった悔しさ、周囲への感謝。さまざまな思いを脳裏に浮かべながら、横田は目指すべき場所に語気を強めた。

 「1日でも早く試合に出ることと、1日でも早く24番を取り返すことが、自分の最初の目標なので」

 突然の事態が襲ったのは17年の春季キャンプ。2月11日に緊急帰阪し、精密検査した結果、病魔の正体が判明した。8月30日の最終検査でドクターから「寛解」の診断が下され、9月2日に虎風荘に帰寮。リハビリを続け、今年の2軍春季キャンプでは、初日から元気に体を動かした。

 4月10日には、鳴尾浜での2軍公式戦で術後初のベンチ入り。誰よりも声を張り上げた。イニング間には率先して、味方のキャッチボール役を買って出た。「試合に出られなくて悔しかったけど、ベンチに入らせてもらって、コーチと話もできた。勉強になる1年でした」と、自分ができる最大限の役割を全うした。

 そんな姿に矢野監督も「ベンチでいつも声出して。アイツがいる時といない時ですぐに分かるぐらい。アイツの存在は2軍でも大きかった」と目尻を下げる。

 球団は、横田が背負った背番号24を空けている。「入院中の頃も、たくさんの方から手紙や千羽鶴も届いて。ファンの方にも野球で恩返しできるように、自分に負けずに戦っていきます」と横田。24番の背中に虎党の大声援が注がれる日を目指して、完全復活への歩みを進めていく。

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