矢野監督、秋季Cは90点 MVPは野手全員と望月、才木、浜地
「阪神秋季キャンプ」(18日、安芸)
阪神は18日、安芸市営球場で1日から行っていた秋季キャンプを打ち上げた。初めての1軍指揮となった矢野燿大監督(49)は、今キャンプを振り返って「90点」と採点。キャンプMVPについては野手全員と、投手では望月、才木、浜地の3人を指名した。
この日も快晴の青空に包まれた。キャンプ最終日の練習前、矢野監督は円陣の中で選手らにメッセージを投げかけた。「来年、ほとんどのポジション決まってないよ、と」。充実の日々を送れたからこそ、個々が考え、つかんだ成果をムダにしてほしくない。
「競争で誰が出てくるかっていうのを楽しみにしているって話と、シーズンオフなんでね。のんびりしたり、ゆっくりね、家族と過ごすのももちろんいい時間だと思うんですけど、どっかそういう気持ちを持って、オフを過ごしてくれたらいいんじゃないかって」
雨天の練習日が1日もなかった18日間。「(採点は)90ぐらいじゃない?天気が100点で」。1軍監督の就任会見を行ったのが、ちょうど1カ月前の10月18日のこと。激動の毎日を過ごす中で迎えたキャンプで、チームとしてのまとまりなど一丸の雰囲気を作れたことが収穫。それが90点の評価に表れた。
「どこまでいっても100(点)というのはなかなか出せないと思う。みんなでこうやってやっていこうという雰囲気と練習方法をやっていけたのは、すごく良かったと思う。そういうのを含めると90ぐらいかなと」
選手個々に目を向けても、野手のMVPは「全員かなと思ってます」と話した中、投手に関しては先発として期待する望月、才木、浜地の3人を挙げた。「そこ(先発ローテ)に食い込んできてくれることで、チーム内の活性化とか、競争がすごく激しくなるんで」。激化する競争が、チーム全体のレベルアップにつながる。
「今すぐ結果も出てほしい部分もなくはないけど、オレはもっと先を見て、背中を押して頑張っていきたいと思ってるから」
満点からのマイナスではなく、発展途上の90点。選手の背中を押し、一緒に前に進むことで100点のチームを目指す。「阪神応援したいな、阪神はいいチームやなってファンの人に思ってもらえるようなチームにしていきたいから」。安芸の日差しを浴びた若い芽に、さらなる愛情と信頼を注ぎながら開花をうながしていく。