才木“松坂投法”で来季は先発ローテ守る 25試合登板目標
阪神の才木浩人投手(20)が22日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、900万増の年俸1500万円でサイン。来季の目標には1年間先発ローテを守り、25試合に登板することを挙げた。今季3戦3敗に終わった中日・松坂との投げ合いの中で、「間合いの工夫」を感じたという。平成の怪物を見て、感じ、学んだことの全てを来季の武器とする。(金額は推定)
満面の笑みを浮かべていた。手探りで進み続けた1年。才木がうれしそうに笑う。「すごく濃い1年でした」。初勝利、初黒星、緊急登板…。そして、怪物相手に3度投げ負けたことも。全てが来季につながる経験だ。
松坂との初対戦は5月20日に訪れた。敵地・ナゴヤドームに渦巻く異様な空気。完全復活を期す松坂と初めてマウンドを分け合った。結果は5回12安打5失点で完敗。その後も2度の挑戦機会を得たが、一度も土をつけることができなかった。
「松坂さんのマウンドでの雰囲気というか、ピッチングの間合いの作り方というのはうまいなと感じました。自分も投げるのに一生懸命になるのではなくて、そういう間を作ったりする工夫ができるようになれれば」
直接投げ合うことで改めて感じた松坂のすごみ。だが同時に、松坂の目にも才木の姿が焼き付いていた。18歳下の若き右腕を「もっと勝ってもいい投手」、「勝ち方を覚えれば厄介な投手になる」と高評価。見て、感じて、学ぶ-。才木にとって、ベテランに挑んだ経験は宝物になった。
何役にも徹した1年だった。先発でプロ初勝利を挙げ、中継ぎにも回った。22試合に登板して6勝10敗、防御率4・61。そんな中で才木が分岐点に挙げた試合は、6月30日のヤクルト戦(神宮)だ。
岩貞が危険球退場となった初回無死一、二塁から緊急登板。10球余りでの準備で、打者と対戦した。「もう1回先発としてのチャンスをもらうきっかけの試合。しっかり結果を出せたことがよかった」。無我夢中で98球を投げ込み、6回無失点。勝利への道筋を整えると同時に、チーム事情で前日29日から中継ぎに配置転換となっていたが、再び先発で躍動していく起点ともなった一戦だ。
さまざまな経験を来季への武器とし、糧にする。目標に掲げたのは25試合の先発登板。「1シーズン、しっかり先発として投げ抜くことが次の目標ですね」。明るい未来へとたどり着くために。怪物が認めた男は進み続けていく。
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