岩貞、外国人対策スライダー磨く 来季天敵を斬る
阪神の岩貞祐太投手(27)が25日、健康診断と自主トレのため甲子園クラブハウスを訪れ、来季の外国人打者対策として2種類のスライダーを磨いていく考えを明かした。今季はDeNA・ロペスに打率・667、ソトに・333、3本塁打を浴びるなど助っ人に苦しんだ左腕。ただ日米野球では2試合に登板し、計4イニングを無失点の好投。メジャー選手を抑えたことで得たヒントを、来季につなげていく。
メジャー屈指の好打者たちを相手にして、明確に気づいたことがあった。それは日本人でも外国人でも、弱点とするところは同じという事実。岩貞は「膝元に落とすボールは空振りを取れるなど通用することが分かった」と言う。
今季、右の助っ人対策に苦しんだ左腕。特にDeNAのロペスには対戦打率・667と打ち込まれ、2本塁打を浴びた。同じチームのソトにも打率・333の3被弾。中日・ビシエドには・333、1本塁打と、来季、先発ローテで回っていく上で大砲封じは避けては通れない道だ。
日米野球では2試合にリリーフ登板し、計4イニングを無失点に抑えた。そこで分かったのは、どんなに圧倒的なパワーを持っていたとしても膝元に落ちるスライダーを正確に投げ込めば空振りが奪えるということ。「周りにチェンジアップを使う投手が多いのもあって、スライダーが効果的だった」と岩貞は明かす。
確かに近年、メジャーでも日本でも好成績を残している左腕は、右打者の外角低めに落ちるチェンジアップを有効活用してきた。その一方、トレンド化してきたことで各打者が目線を外角チェンジアップに置き始めたのも事実。だからこそ内角低めのスライダーがより有効になってくる。
「カウントを取るボールと空振りを取れるボールを使い分けられるように。曲がり幅と言うよりは球速差をつけられるようにしたい」と力を込めた岩貞。実戦で使えるようにするためにも「しっかりと膝元に投げられる精度を高めないといけない」と言う。
何度も痛い目に合わされてきた助っ人たちを来季、しっかりと封じていくために-。左腕の中で今オフに取り組む課題は明白になっている。