新しい仲間よ、大歓迎や。阪神の鳥谷敬内野手（３７）が８日、ＦＡで新加入する西勇輝投手（２８）との共闘を誓った。この日は東京都内で行われた「第７回アスリートドレッサーアワード」の表彰式に出席。不振に苦しんだ今季を胸に、思いを語った。西と共に目指すのは最下位からの逆襲、ただ一つ。チーム一丸となって戦っていく。

　優しく笑った。新しい仲間の誕生に、鳥谷が率直な思いを言葉に込める。「１年間ローテを守ってくれるのは、チームとしても心強いですね」。オリックスからＦＡで移籍した西へ。贈る言葉は、共に戦おう－。ようこそ阪神へ、大歓迎や。

　敵目線から、見えてくるものがあった。これまで西との対戦成績は、１２打数１安打で打率・０８３。抑え込まれてきただけに「いいピッチャー。コントロールのよさというのは、打席の中でも感じていた」と話す。だが、もうそれも過去のこと。昨日の敵は、今日の友だ。同じグラウンドに立つ仲間として、全てがプラスに変わる。

　「コントロールとテンポがいい。内野手としてはリズムよく入りやすいので、すごくありがたいです」

　鳥谷にとっても、来季は重要な一年となる。遊撃再挑戦を誓う２０１９年。今季は連続試合出場が途切れて１２１試合の出場に終わり、打率・２３２と期待に応えられなかった。だからこそ、この日は誓いを立てた一日に。「来年はビリにならないように、引き続き頑張ります」。１７年ぶりに最下位に終わった屈辱のシーズンに、終止符を。一丸となって戦うのみだ。

　虎のオシャレ番長・鳥谷はこの日、黒を基調としたファッションで表彰式に登場し、まずはシャドースイング。観衆を沸かせると、照れ笑いした。「外国人もそうですし、西も入った。しっかりやっていければ、上にあがっていける」。不変なのは、１番を目指すという熱い気持ち。挑戦することを望み、この悔しさを逆襲の力へと変えていく。