原口、来季こそ正捕手! 甲斐キャノンの技術盗みマス
阪神・原口文仁捕手(26)が10日、デイリースポーツ制定「2018年猛虎感動大賞奨励賞」を受賞。神戸市内での表彰後、正捕手争いを制するため、ソフトバンク・甲斐の送球技術研究に意欲を示した。10年目を迎える来季。チームの勝利に貢献しての「猛虎感動大賞」受賞を目標に掲げた。
毎年が勝負の年と考えて臨んでいる。今季は代打の切り札として存在感を輝かせたが、求めるのは捕手としての試合出場。原口は来季の正捕手争いへ向けて静かに闘志を燃やしている。
「与えられたところで結果を残せたのはよかったと思いますけど、捕手として試合にあまり出ていないので。来年はスタメンで数多く試合に出て、最後までマスクをかぶって勝つことができればいい。そこにプラスで打てればさらにいい」
今シーズンは82試合に出場し、代打として57打数23安打の打率・404。球団のシーズン代打安打記録に並ぶ勝負強い打撃でチームの勝利に貢献してきた。一方、捕手としてスタメンマスクを託されたのはわずか9試合だった。
打撃面は申し分ない原口が、正捕手の座を奪うために取り組むのは守備の強化。「同じ捕手なので、見て勉強していますし、盗めるところは盗んでやっていきたい」と参考にするのがソフトバンク・甲斐。日本シリーズでセ・リーグトップの盗塁数を誇った広島の盗塁を6連続で阻止し、日本一に貢献した“甲斐キャノン”を研究する。
捕球後、素早い動作から二塁への正確な送球で足を封じた甲斐。「肩(の強さ)はどうにもならない。その前で勝負をしていかないといけない」と冷静に自らの能力と比較。ステップなどに注目し、分析している。
手応えはつかみつつある。秋季キャンプでは鋭い送球で首脳陣にもアピールした。「すごく手応えがあったので、打撃や守備は続けていく」と来春へ向けて確かなものへと築き上げていく。
「猛虎感動大賞奨励賞」に輝いたが、狙うは2010年にシーズン最多安打記録を樹立したマートン以来となる大賞。「もっといい賞をもらえるように。個人としてもチームとしても。来年は大賞をもらえるようにしたい」と原口。2年連続受賞を誓い、飛躍を遂げる。