西“燕キラー”巨人・菅野から情報収集ヤ 開幕カードで登板濃厚
FA権を行使してオリックスから阪神へ移籍する西勇輝投手(28)が13日、大阪市内の舞洲BSを訪れ、今月末からハワイで巨人・菅野らと約1カ月間の自主トレを行うことを明かした。阪神は今季苦しめられたヤクルトと、来季の開幕3連戦で対戦する。同カードで登板する可能性がある西は、ハワイで“燕キラー”の菅野から対策を学ぶ予定だ。14日午後には大阪市内のホテルで入団会見を行い、新天地でのスタートを切る。
これまでとは違う意識で南国に乗り込む。野球人生を左右する決断後、初の本格的なトレーニングとなるハワイ自主トレ。「しっかり吸収したい」。西は4年連続で一緒に汗を流す菅野から、セ・リーグの野球に対応するノウハウを学び取る。
情報収集対象の一つが、開幕カードで対戦するヤクルトだ。順調に調整が進めば、矢野新監督の船出となる3連戦で、移籍後初登板となる可能性が高い。
阪神にとって今季のヤクルトは天敵だった。対ヤクルト10連敗でシーズンを終え、10勝15敗と負け越した。中軸の山田との通算対戦成績は打率・299、バレンティンも同・276と打たれている。
対照的に、菅野は今季のヤクルト戦4試合で2完封を含む3勝1敗、防御率1・80。通算でも15勝6敗、防御率1・96と抑え込んでいる。山田との通算対戦成績は打率・224で、バレンティンにも同・169しか打たれていない。
「そういう(ヤクルト対策の)話になるんじゃないかな、と思う」と西。新天地で幸先よいスタートを切るためにも最高の“教材”から攻略法を探る。
この日は舞洲BSでの最後の練習と、関係者へのあいさつを行った。「10年、お世話になったのでね…」。神妙な表情で名残惜しい気持ちを明かした。
一方で、関係者からエールも送られたという。「次のステップなので、切り替えて頑張りたい。まず自分がしっかりしないといけない」。気持ちに区切りはついた。14日は入団会見。「阪神の西」として第一歩を踏み出す。