梅ちゃん、キャリアハイ&GG賞も倍増ならず「難しいですね」
阪神・梅野隆太郎捕手(27)が18日、球団事務所で契約更改交渉に臨み、2400万増の年俸5000万円で更改した。言葉には出さないながらも、金額には満足していない様子。捕手としての評価を上げるには、まずはチームが勝つこと。来季はチームを上位進出へと導き、大幅増を勝ち取る。
自らの考えをはっきりと口にする梅野が言葉に詰まった。2400万増の年俸5000万円。球団からの評価について問われると、長考し「うーん、どうかな、難しいですね…」。今季は自己最多となる132試合に出場した。打率・259、8本塁打、47打点でキャリアハイを更新。守備面でもゴールデン・グラブ賞を獲得するなど活躍した。
囲み取材に移っても、いつもの歯切れのよいコメントが出てこない。自分の想定と球団の提示額に開きがあったかの問いに「そこに関してはノーコメントです」。感情を押し殺すようにして言葉を発した。あふれ出るものを、グッとのみ込んでいるように見えた。
全選手の大トリとなった契約更改。谷本球団本部長は「こちらとしては適正な評価をさせてもらったと思っています。本人としては不満が残っているのかもしれないですが、その分、来季上がるようにやってもらいたいという話をしました」と説明。大台の1億円到達も「MVP級の活躍をしたらね」と、活躍次第では夢でないことを明言した。
梅野も捕手として、チームが最下位に沈んだ責任を背負い込んでいる。「やっぱりキャッチャーなんで、チームが勝つこと。そこが一番だと思うんで、勝てる試合をたくさん作っていきたい」。西、そしてガルシアの加入。「甲子園で守り勝っていかないといけないシーズンになると思う。いち早くピッチャーの特徴をつかんでいきたい」と力を込めた。
くすぶるものは確かにある。だが、「来年にぶつけるためにやります」と鋭い眼光で来季を見据えた。「ファンを喜ばせることができるように」。優勝の美酒を味わいたい。そして、来年こそは笑顔で契約更改を迎える。