掛布SEA、鳥谷&藤浪の復活予言 来季V争いキーマンはこの2人!
阪神の掛布雅之シニア・エグゼクティブ・アドバイザー(SEA、63)が22日、来季のキーマンに鳥谷敬内野手(37)、藤浪晋太郎投手(24)を挙げた。兵庫・宝塚市にある阪神競馬場内でMBSラジオ「亀山つとむのスポーツマンデー!」(月曜午後6時~)の収録に参加。鳥谷と食事を共にした際に、断酒して全試合出場する意気込みを伝えられた秘話を明かすなど、生え抜き2人の活躍に太鼓判を押した。
場内が熱気に包まれていた。掛布SEAの言葉に聴衆は拍手喝采。来年に向けた希望であふれた。阪神競馬場でのトークショー。当然、期待を込めたリップサービスもある。ただ、「優勝争いができる」条件に挙げた2人の存在。鳥谷と藤浪の“復活”を予言した。
今オフはジョンソン、ガルシアに続き、FAで西を獲得。さらに4番候補として、マルテとの契約が合意に達した。着々と進む戦力整備。この話題に移った時だ。掛布SEAは遮るように「私は鳥谷ですね」と語り出した。「非常にね、力強い話を僕にしてきたんですよ」。先日、食事に誘った。その席で鳥谷から断酒を告白され、こう伝えられたという。
「今、お酒をやめているんです。新たな1年を迎える上でもう一度、勝負したい。143試合、フルイニングで出る体の準備を、今からしています」
酒豪としても知られる男が、至福の時を断ってまで臨む1年。掛布SEAはその姿が、あらゆる波及効果を生むと説く。「スターティングメンバーで出る、出ないではない。彼のやる野球が、北條や大山を含めて、若い選手にいい影響を与える。鳥谷に期待してください」。38歳を迎えるシーズン。そうすることで「次の野球が見えてくるんだ」と言う。
もう一人は藤浪だ。2軍監督時代にも、苦しむ姿を間近で見た。だからこそ「もう7年目。逃げ道はない」という。「ある意味、逃げ道をふさいであげた方が、彼らしい野球ができるんじゃないか。阪神の、日本のエースなんだと。そういう気持ちで投げることは大切なこと」。本人には精神面で自立を期待し、球団には「特別でいい。200イニング任せる、それだけでいい」と“放任”を求めた。
金本前監督が指揮を執った3年、超変革として若手育成に力を注いだ。成果を証明するためにも「勝たなければならない」と言う。「矢野監督が鳥谷と心中するつもりでやれば面白い。逆行するかもしれないが、最下位で終わっている。鳥谷というカードは絶対に必要になる」。止まらないミスタータイガースの提言。熱い言葉で矢野阪神に期待を寄せた。