新助っ人・マルテに助っ人!元虎ゴメス氏が案内役 治安悪化ドミニカで契約に同席
阪神が来季契約で大筋合意しているジェフリー・マルテ内野手(27)=前エンゼルス=と、日本時間28日未明に正式契約を結ぶ予定であることが27日、明らかになった。また、ドミニカ共和国入りした渉外担当者の案内役を元阪神のマウロ・ゴメス氏(34)が務めることも決定。正式契約の場にも同行予定で、母国の後輩に成功の秘けつを伝授する可能性もありそうだ。
球団納めの日に、19年シーズンに向けた補強作業が完了する。谷本球団本部長はこの日、マルテと日本時間28日未明に正式契約を結ぶスケジュールを明言。また、4番候補の虎入りが正式決定となる場に、“同郷の先輩”が同席することも決まった。
その人物とは14年から3シーズン、阪神で4番を務めたマウロ・ゴメス氏。谷本球団本部長は「自ら案内役を買って出てくれることになりました。非常にありがたいです」と明かした。ゴメス氏は16年を最後に阪神を自由契約となり、その後は韓国球界への移籍もうわさされたが、昨オフにドミニカ・ウインターリーグで16試合に出場したのみ。現在は一線を退き、母国で第2の人生を送っている。
「危ないところもあるみたいですので」と同本部長が明かしたように、ドミニカ共和国は決して治安がいいとは言えない。外務省の海外安全ホームページには「近年国内全域で治安が悪化しています。また殺人や強盗発生率も高い水準が続いていますので、全土において十分注意が必要です」と記されている。
今回派遣された渉外担当者は、ゴメス氏が阪神在籍時に通訳として支えたスタッフ。戦友への“恩返し”の意味を込めて、現地でのアテンド役を買って出たもようだ。正式契約の場にも同行予定で、ゴメス氏からマルテへ何らかのアドバイスが送られる可能性もあるという。
プロ野球界において、最もプレッシャーがかかるポジションの一つと言われる阪神の4番。甲子園の大観衆の前で味わった重圧は、経験者にしか分からない。クリーンアップを打つことが期待されるマルテにとって、ゴメス氏から体験談とアドバイスが送られるだけでもプラス材料だと言える。同じドミニカ共和国出身だけに、生活環境などを把握できるのも大きい。
28日未明の契約完了後に球団から正式発表され、今オフの戦力補強は完結する見通し。新人選手だけでなく、西、ガルシア、ジョンソン、そしてマルテ-。補強ポイントを確実に埋め、陣容を確定させた矢野新体制が、新年への一歩を踏み出す。