矢野監督、慈善活動に虎イして!自身の経験から若手に提言
阪神・矢野燿大監督(50)が30日、選手らに慈善活動のススメを説いた。自身も現役最終年の2010年に「39(サンキュー)矢野基金」を設立し、筋ジストロフィー患者や児童養護施設の子供たちに支援を続けている。その経験から、慈善活動が自身のモチベーションを高め、選手としての成長にもつながるという考えを示した。
誰かのために行動しよう-。矢野監督が理想を掲げた。「若い選手にもそういうもの(慈善活動)に興味を持ってもらって、なんか自分だからできることが人それぞれあると思う。それは大きなことでなくていいから、何かそういうふうにやっていけることで、自分のプロ意識としてもいい」。若手であっても、周囲から尊敬を集めるプロ野球選手として、社会貢献活動に取り組んでもらいたい。
誰かを支援することが、結果的に自分のためにもなると言う。「俺も筋ジストロフィーの子らに会いに行ったりすると、俺も頑張らなアカンなとか、もっとできることあるんちゃうかとか、自分を見つめ直す時間になる」と自らの経験を語った。病気や不遇の環境にくじけず闘う人々と、実際に接することで得るものがある。
現役時代、阪神では慈善活動の先駆けとなり、2010年に「39(サンキュー)矢野基金」を設立。現在に至るまで、筋ジストロフィー患者や児童養護施設の子供たちに支援を続けている。今のチームを見渡せば、「そういうのが広まってきてると思う」と鳥谷、能見、岩田、藤川らがチャリティーに熱心だ。今後、そういった活動がさらに浸透してくれれば、と期待を寄せる。
シーズン中にイベントを催すのは難しい部分もあるが、シーズンオフの期間など「自分のできる範囲の中でやっていければいい」と提案。規模や金額の大小ではなく、まず行動に移すことが大切だと言う。
根底にあるのは「俺らもいつも支えてもらっている」という感謝の思い。ファンのために戦う指揮官は、その思いを選手らが感じ取り、社会に還元していくことを願っている。