阪神・西、優勝へフル回転!幼少期「憧れた」福留と同じタテジマに
オリックスから国内FA権を行使し、阪神入りした西勇輝投手(28)がインタビューに応じ、新年の誓いを立てた。色紙に込めた思いは「フル回転」。Aクラス、14年ぶりのリーグ優勝に貢献し、常勝軍団形成に向けた思いを語った。また、幼少期に憧れた選手との“秘話”など、偽らざる胸中を存分に明かした。
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-あらためて阪神に入団した実感は。
「キャンプが近づいてくるので今以上に一員になれたんじゃないかと思ってくる。一層、気を引き締めてやっていきたいです」
-イメージは。
「ファンが熱い、たくさんの人が見に来る、注目度が高い、結果を求められる。プロ野球選手だったら、たくさんの重圧の中でプレーすると思うんですけど、毎日、やりがいを感じるんじゃないかなと思いますね」
-小さい頃から甲子園が憧れの場所。
「高校野球でみんな目指す場所でもある。そこを本拠地にして、しっかりと自分が躍動できたらいいなと思いますね」
-幼少期、観戦に訪れたことはあるか。
「ないですね。ナゴヤドームの方が近かったので、そっちに行くことの方が多かったですね」
-憧れた選手は。
「福留さんです。中日にいらっしゃった時には、1番のTシャツを着て学校に行っていたというくらい、やっぱり中日の熱がみんな強かったですね」
-その選手とプレーできる喜びもある。
「そうですね。福留さんがメジャーから帰ってきた時に、一緒に練習させていただく機会がありました。あいさつさせてもらった時には、自分の思いの丈を伝えましたね。それくらい憧れていた人でしたし、試合の中で対戦することになった時はうれしかったです」
-移籍1年目はどんな活躍を。
「ずっと言っていますけど、1年間ケガせずに投げる。ただ、それだけですね」
-色紙にも「フル回転」と書いた。
「ケガするとフルに投げることはできないので、とにかくケガをせずに。自己管理をしたいと思います」
-このオフに変えることは。
「特にないですね。変えることの方が大変だと思います。今の自分のプレーが、どこまで通用するかもやってみたいです。あまり変えずにやっていきたいなと思いますね」
-甲子園球場は投げやすいイメージだ。
「いいイメージしかないですね」
-歓声も大きい。
「敵チームで投げてましたけど、ヒット1本、二塁に行ったら大歓声。ピンチでないのにピンチみたいな。それが味方になるとなれば、いいんじゃないかなと思います」
-自主トレを共にする菅野と投げ合う機会も。特別な思いは。
「ありますね。やっぱり球界を代表する投手なので。いいところも吸収したいですし、常に尊敬に当たる人です。プラスに捉えながら。この(自主トレ期間の)1カ月もそうですけど、シーズンを通して吸収したい」
-投げ合うことで得ることもある。
「ありますね。その場でしか感じられないですが。そういうのを感じながらしっかりとやっていきたい」
-巨人戦は伝統の一戦とも言われる。
「昔から築き上げられてきたモノなので。それを崩すことなく、自分が貢献できればいいなと思います」
-シーズンの日程は頭に入っている?
「基本的に常にないです。パ・リーグでやってるときも」
-ヤクルトから始まって巨人、広島…。
「関係ないですね、そこは。相手と野球するわけじゃないので。自分のプレーをどれだけ出来るかと思っています。1位の広島だから、最下位のチームだからとか関係ない。●●のチームやったら、全勝するやんという話。どこが来ようが関係ないです」
-開幕投手の意識。
「全く。さっきも言った通りに1年間やる。ただそれだけ」
-昨年、チームは甲子園で負け越したが。
「昨年のことなので、関係ないです」
-一から、の思い。
「僕は1年目なので。みんなで底上げしてやればいいと思います。周りがそう取り上げるだけで、選手はそう思っていない人もいっぱいいます。ただ、昨年は結果が悪かっただけ。今年、やればいい。(チームに)プラスになると思って来ているので。6位以下はないですからね」
-その思いに至った考え方、こだわりなどを深く聞きたい。
「客観視して見たら、分かることだと思います。周りが見えないと1年間、通して活躍することはできない。自分が、自分がではなく、一歩引いて見た方がいいのかなと思います。自分のプレースタイルもそうですけど、すごい球が速いわけでもない。いろんな変化球があるわけでもない。フィールディングだったり、けん制だったり、スキのないようにいればなんとかなるかなと思ってやってきました。そうやって、今季もやっていきたいと思いますね」
-優勝したい。
「したいですね。優勝もそうですし、Aクラスは当たり前だ、というチームになりたいと思いますね」