大山「全試合出場で軸になる」4番候補宜野座の誓い 春季C猛アピへ…じっくり準備
阪神の大山悠輔内野手(24)が16日、沖縄県のかりゆしホテルズボールパーク宜野座で自主トレを公開した。今年から梅野、岩貞らの「91年組」合同トレに初参加。自覚と決意を胸に練習に励んでいる。矢野監督から4番候補として期待される今季。打順へのこだわりはないものの「軸となって戦えるように頑張っていきたい」と気合十分で準備を進めていく。
汗がほとばしる。笑い声と猛練習が行き交う曇天の宜野座。3歳年下の大山が、懸命に背中を追いかけていた。「1年間、軸となって戦えるように頑張っていきたい」。91年世代の先輩たちと共に過ごす時間。これから始まる3年目へ、その胸に覚悟を背負った。
新体制で迎える2019年シーズン。そんな中、大きな期待がかけられているのが大山だ。昨秋には、矢野監督も願った大山の4番定着。大山自身に4番へのこだわりはないが、ただ懸命に戦ってきた2年間の経験がある。それらを無駄にはしたくなかった。
「4番として試合に出ることで経験できることもあると思う。1年目、2年目で少し経験させていただいたので。4番がすべてではないですけど、まずは試合に出ることを目標にやりたい」
目標に掲げたのは「全試合出場、そして活躍」だった。昨季は開幕スタメンをつかみ、勢いよくスタートダッシュを切ったが、シーズン序盤から徐々に失速。打率・163まで下降し、ベンチスタートが続いた。2軍降格も経験。だからこそ言葉に力を込める。「全試合出て活躍することが目標なので、それに向けてしっかり準備していきたい」。キャンプ初日からの猛アピールを誓った。
先輩たちと過ごす時間は、いい刺激をもたらしている。張り詰めた緊張感。自分よりも長い時間プロの世界で励んできた“仲間”は、まさに生きる教科書だ。この日は内野ノック、屋内フリー打撃などをこなし、今後は岩貞、岩崎らの生きた球を打つ機会もあるという。投手陣の調整次第での変更はあるが、最大8日間実施される。本格的な屋外でのフリー打撃も行う予定だ。
「全部がプラスだと思っているので、しっかり身になるようにやっていきたい」
キャンプまで残り2週間。すべてはチームの軸となるために-。自覚が芽生えた。「3年目になりますし、いろいろ考えてやるという意味で。沖縄での自主トレは新たな挑戦です」。19年シーズンの第一歩。大山は勇気を持って、前へと進み出した。