矢野阪神“2・11決戦”生き残りを懸けた一発勝負 初実戦の紅白戦で振り分け選考
阪神・矢野燿大監督(50)が指揮を執り春季キャンプ初実戦となる2月11日の紅白戦(宜野座)が、開幕1軍を懸けた重要な“選考会”になる方針であることが19日、分かった。まず紅白戦に出られる状態かがキャンプメンバーの振り分けに影響する模様で、1軍メンバーに選ばれてもその紅白戦でアピールできなければ、即2軍落ちの可能性もある。2・11は生き残りを懸けた一発勝負の仁義なき戦いになる。
勝負は既に始まっている。矢野新監督で再スタートを図る2019年。初実戦は2月11日の紅白戦となる。昨年も初戦で投げた小野を筆頭に、才木やドラフト4位の斎藤など、次々と若手が登板に名乗りを上げる。「2・11」の位置付けを、チーム関係者が明かす。
「最終的に合同スタッフ会議で決まるようですが、矢野監督は1、2軍振り分けの選考基準として、紅白戦に出られるかを重要視しているようです。投げられるか、打てるかを確認したいと」
現状では最大22人の投手を1軍キャンプに帯同させる予定。実現すれば、2003年からスタートした宜野座キャンプ史上、12年に並ぶ最多タイの激戦になる。直近の5年間で振り返っても14年の17人を最少に、15年=18人、16、17年=19人、18年=20人で、近年では最も多い参加人数に今年はなりそうだ。
早い段階で紅白戦を組むことで対外試合に比べ、一度に多くの選手の状態を把握することが可能。同じタイプの選手を分けて、競争意識を促す狙いもある。一方で結果、内容次第では、キャンプ中の2軍行きも否めない。矢野監督は8日の合同スタッフ会議後にも、厳しい姿勢で臨む覚悟をこう明かしている。
「実戦は早いし、もう昔のキャンプじゃないので、すぐ実戦になってしまうからね。競争の中で生き残ってきた選手を使っていく考えは変わっていない。実戦もどんどんやっていくと思う」
再起を期す藤浪も、早期登板を視野に入れる。野手では遊撃に再挑戦する鳥谷も、ベテラン特権を返上してキャンプに入るという。本人も早い段階での実戦出場に前向きで、仕上がり次第では紅白戦出場も見える。結果だけが選考材料ではないが、これ以上ないアピールの場になるはずだ。サバイバルのゴングが鳴る「2・11」決戦。開幕1軍切符を懸けた戦いは始まっている。