リリーフは迷うな!石崎に球児から“愛あるダメ出し” 脱・優柔不断で飛躍の1年や
阪神の石崎剛投手(28)が26日、判断力を武器に今季の飛躍を誓った。藤川球児投手(38)らとの合同自主トレを終え25日に帰阪したが、鳴尾浜での自主トレ後に報道陣へ明かしたのは“アイス事件”。優柔不断さが招いた出来事を振り返り、リリーフ陣としての大切な心構えを学んだと明かした。安芸から巻き返していくための自己改革へ、右腕は表情を引き締めた。
南国から、極寒の鳴尾浜へと帰還。たくさんの“手土産”を胸に、石崎が優しく笑った。身を投じたのは、2年連続の球児塾。「すごくいい環境の中でやらせてもらって、今年こそはって思いがさらに高まりました」。今年はヤル!表情は引き締まった。
キャッチボールの仕方、野球に対する向き合い方…。寝る時間以外を共に過ごし、その全てが野球に通ずるという球児トレ。振り返れば毎日が勉強だったが、その中でもと問われると、石崎は考える間もなく答えた。
深く脳裏まで刻まれたのは、ひとつの出来事だった。宜野座の平均気温は約17度。そんな汗ばむ陽気が続くある日のこと。練習後、石崎が代表してアイスクリームを買いに行くことになった。先輩へ、そして仲間への差し入れに頭を悩ませる。店内で思考を巡らせ、吟味。あれでもない、これでもない。すると、藤川から帰りが遅い石崎を心配する連絡が入った。
慌ててアイスを手に球場へ戻ると、先輩右腕から“愛のあるダメ出し”を受けた。「中継ぎや抑えになったときに、迷ったらいけないよっていう。自分にとって自信のあるボールを貫き通すじゃないですけど、これって決めたボールを投げた方が結果が出やすいということを教わりました」と石崎は明かす。
グラウンド外で教わったことは、勝負どころを任されるリリーフ投手としての心構え。身近な出来事からヒントを見つけ、それが身に付けなければならない要素だった。考え方の変革。それが年間を通してブルペンを支えるためには必要だ。
この日は鳴尾浜で、キャッチボールやランニングなどで調整した。昨年に右肘のクリーニング手術を受けたこともあり、キャンプは安芸スタートが決定。「どんどん投げ込んで、打者との感覚も大切だと思うので」。目指すは、優柔不断からの脱却。安芸での変身を遂げる。