阪神のランディ・メッセンジャー投手（３７）が４日、デイリースポーツのインタビューに応じた。猛虎愛の根底にあるのは２００３、０５年のリーグ優勝に貢献したジェフ・ウィリアムス（４６）＝現駐米スカウト＝が貫いた「必要とされることが男の仕事」という精神。今季から日本選手扱いとなるが在籍９年間で優勝は未経験。背番号５４を受け継ぐ右腕が１０年目への熱い思いを激白した。

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　－例年キャンプ初日からブルペン入りしていたが、今年はまだ。

　「開幕戦に向けてゆっくり調整していこうと決めた。２カ月という長い期間があるので、いろんなトレーニングをして準備していく」

　－開幕投手の筆頭候補だ。

　「４年間、開幕投手として自分から（シーズンが）始まっている。今年も自分が開幕戦を投げて、仕事ができるようにしたい」

　－来日当初、阪神で１０年もプレーすると想定していたか。

　「ここまでできるとは思っていなかった。（元阪神の）ジェフ・ウィリアムス投手が７年間。そのへんまではいけるかなと思っていたけど、１０年は自分でもビックリ」

　－その間、米大リーグ球団からのオファーもあったと想像する。

　「帰国の話もあったけど、日本に残るか帰国するかの選択を迫られた時、自分にとっても家族にとっても、日本でプレーすることがいいんじゃないかと判断して日本に残ることを決めた」

　－以前、ウィリアムスは「大切なのは必要とされること。それが男の仕事だ」と話していた。

　「そう思うし、長く試合をするから弱い心ではできない。必要とされるような強い人間にならないと。日本人は弱気なことを言葉に出すけど、それは必要ない。自分の中で『強い男』にならないと長くプレーはできない」

　－チーム、タイガースファンから必要とされていることは伝わっているか。

　「本当に、ここまで来るとお金とかの問題じゃない。ファンも自分のことを愛してくれているし、コーチも自分に尊敬して接してくれる。お金とかじゃなくて自分に何ができるか、ここで野球をする、ということを思ってやっている」

　－それが在籍し続けている一番の理由か。

　「阪神タイガースが自分を必要としているから、ここにいる」

　－１０年目の今季。過去の助っ人と比較して類を見ない貢献度で、数々の記録を打ち立てた。過去９年間で２位から最下位までは経験したが、優勝だけはない。

　「優勝が自分の中で一番大切なこと。個人目標も重要だけどチームスポーツだから。優勝を手にした後で個人的な成績が付いてくる。今年は優勝を狙って集中したい」

　－日米通算１００勝まであと１勝。日本通算１００勝までは５勝に迫っている。

　「１００勝は自分としてもうれしいことだけど、やっぱり優勝をまだ経験していないので。優勝して１００勝がついてくれば完璧」