矢野監督 就任後初キャッチャー!去年のドラ1馬場に期待大
「阪神春季キャンプ」(6日、宜野座)
阪神の矢野燿大監督(50)が昨年10月の監督就任後、初めて“捕手”を務めた。ブルペンで立ったまま、昨年のドラフト1位・馬場皐輔投手(23)の直球を26球、受けた。ミット越しから17年ドラフト1位右腕に飛躍の可能性を感じ取り、「面白い投手になる」と今後のブレークを予言した。
個別練習が始まり、人がまばらだった午後のブルペン。馬場らとフォームを確認していた矢野監督が、こうつぶやいた。
「ちょっと受けたいな」
馬場がマウンドに向かうと、ミットを受け取りホームプレートの後ろへ。感覚を思い出すように右手で数回、捕球面をたたく。現役時代から慣れ親しんだ場所で、マウンドを向いた。
約7分間、26球の本職復帰。硬い表情の馬場とは対照的に、笑顔で1球ごとに声を掛けた。「おっ、今のはいいねー。ナイスボール!」。監督としての初捕球を楽しんだ。
「(捕手が)おれへんかったから。受けたくないんだけど(笑)。手が痛いし。目が慣れないし、老眼で見えないし。怖かったわ、久しぶりに(笑)」。照れ笑いしながら振り返ったが、技術は健在。ブルペン内に乾いた音を響かせ続けた。
馬場緊張と感謝
期待を込めて、“矢野チルドレン”と向き合った。馬場は17年のドラフト1位として入団。即戦力として期待されながらも1年目は2試合で0勝1敗。苦悩するルーキーの姿を、2軍監督として見てきた。
「去年悔しい思いをしている。一生懸命取り組むし、みんなで何とかしたいって思わせる部分を持っているから」。原点に返り、直球を磨いている右腕の現状を確認。投球後には助言も送った。
馬場は「去年は矢野監督の前でたくさん投げて、話をさせていただいてきたので」と“恩師”に感謝した。7日の紅白戦では2回を投げる予定。「結果を求めながら、直球にこだわりたい」と、成長した姿を示す好投を約束した。
今キャンプは望月、才木、浜地ら伸び盛りの若手に注目が集まっているが、矢野監督の馬場への期待は高い。「打席に立ったらすごいスイングするし。魅力はまだまだ隠してる。それを分かっていってもらえれば、面白い投手というか、選手になる。魅力はあるよ」。素顔を明かしつつ、最後はオチを付けた。
「男としては知らんけど(笑)」
久々のキャッチャーを楽しみ、馬場の魅力も再確認。冗舌になるほど、充実した本職復帰だった。
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