【記者メモ】“有言実行”の一発!マルテならやってくれる

 「阪神紅白戦、紅組7-1白組」(11日、かりゆしホテルズボールパーク宜野座)

 阪神のジェフリー・マルテ内野手(27)=前エンゼルス=が11日、快音と共にベールを脱いだ。今キャンプ2度目の紅白戦に紅組の「5番・一塁」で初出場し、初打席で本塁打。2打席目には適時打も放ち、2打数2安打3打点。頭のよさを感じさせる新助っ人に他球団の偵察部隊は仰天し、背番号31の大先輩である掛布雅之SEA(63)も対応力の高さを称賛した。

  ◇  ◇

 昨年12月の独占インタビュー。取材後、マルテから夕食に誘われた。訪れたのはマイアミ市内の高級ステーキ店。鉄板で運ばれた大きな肉塊を給仕に切り分けてもらい、一緒に舌鼓を打った。

 赤ワインを飲みながらの至福の時間。今も覚えているやり取りがある。記者が「日本ではスタートが肝心。たとえオープン戦であっても結果を出せば、気持ちにゆとりが生まれるし、周囲も安心する」と言うと、マルテは本気とも冗談ともつかぬ口調でこう言った。

 「じゃあ、第1打席はホームランだね」

 オープン戦ではなかったが、来日初実戦の第1打席で本塁打。“有言実行”の一発でその実力を見せつけた。上々の試運転。マルテならやってくれると信じている。(デイリースポーツ・MLB担当・小林信行)

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