大山4番固定 春季キャンプ中の残り実戦全て 矢野監督の期待一身に
「練習試合、阪神(1回終了降雨ノーゲーム)KIA」(19日、かりゆしホテルズボールパーク宜野座)
阪神の大山悠輔内野手(24)がキャンプ中の残り実戦全て、4番起用されることが分かった。この日の練習試合でも、マルテを差し置いて4番出場。与えられる4番から、奪い取る4番へ。残り4試合のサバイバルが始まる。
生え抜きの4番を鍛え上げる。矢野監督の期待を一身に背負うのが大山だ。これまでプロ2年間で、何度もその重圧を経験。キャンプ前には「試合にもたくさん出させてもらった経験があると思うので、そういう意味で軸となって試合に出ていかないといけない」と、自らに十字架を課していた。だからこそ指揮官にも迷いはない。
「日本人選手の中心選手が、4番に安定してくればチームとしても安定するし。育てるというのもある。その打順で大山を打たせていきながらね」
ここまでは実戦を舞台に、力を出し切れていないのも事実である。2試合の紅白戦、2試合の練習試合では12打数3安打。思うように結果が出せず、試合後には室内にこもり黙々と打撃練習を続けてきた。「結果だけに左右されずに、今やっていることはぶれないように」。浜中打撃コーチに言い聞かされていることだという。
大山はこの日も、韓国・KIA戦が降雨ノーゲームとなった直後から、室内へと移動して打撃練習を開始。同コーチは言う。「4番をとるつもりでやらないといけない。そこは僕らがハッパかけて言っていかないと。その気になっていますからね、大山も」。周囲の希望は、大きな自覚を生む。「頑張ります」とは大山。力強く言い切った意気込みを胸に、21日の広島戦へと向かう。