「阪神春季キャンプ」（２７日、宜野座）

　阪神のドラフト１位・近本光司外野手（２４）＝大阪ガス＝と同３位・木浪聖也内野手（２４）＝ホンダ＝が２７日、そろって「新人王奪取」を目標に掲げた。同一チームでプロ野球人生唯一の称号を争うのは極めて異例だ。

　手締め後に行われた２人並んでのテレビインタビュー。１年目の目標を問われた近本が「新人王と自分の武器である足を生かして盗塁王をとりたい」と高々と宣言。隣で聞いていた木浪も負けじと「自分も新人なので新人王を目指して、チームに必要とされる選手になっていきたい」と闘争心を燃やした。

　今キャンプでは野手のルーキーコンビが新たな風を吹き込んだ。ポジションも違うだけに、２人が競い合って成長すれば戦力アップにもつながる。

　必死に過ごした約１カ月間。近本が自慢の足を見せつけると、木浪はキャンプ中の全実戦で安打を放った。それぞれが持ち味を発揮し、首脳陣、そしてファンから大きな注目を集めた。

　３月２、３日に行われるソフトバンクとのオープン戦（ヤフオクドーム）にも帯同する予定の２人。活躍次第では開幕１軍への切符がより一層近づく。目の前の一戦に全力を注ぐ若虎の存在感が、日に日に増している。