原口、がん患者を支援 同じ闘病中の人支える ブレスレット売り上げを全額寄付
大腸がん手術からの復帰を目指す阪神の原口文仁捕手(27)が4日、自身の公式ツイッターで「がん患者の支援活動」を実施することを発表した。がん啓発チャリティーグッズとして、レースブレスレット「グッチブレス」を販売。売り上げの全額をがん患者支援団体に寄付する。
がんと闘う人々の希望になりたい。影響力のあるプロ野球選手だからこそ、伝え、支えられることがある。「大腸がん」と闘病し、復活を誓う原口の熱い思いが形となって実現することになった。
患者らとのつながりとなるのが、自身も左手に着ける「Move On!トモニミライヘ」と刻まれたレースブレスレット「グッチブレス」。自身のツイッターで「ブレスレットの商品化を、事務所が実現させてくれました!たくさんいただいた『欲しい』『着けたい』というメッセージは、励みでしたし本当にうれしかったです」(原文ママ)と感謝の言葉をつづった。
目的はがんの早期発見、早期治療の重要性、1日の大切さ、命の尊さを広く伝えること。売り上げの全額が、がん患者支援団体に寄付される。
原口は1月24日に大腸がんを患っていることを公表した。「同じがん患者の方々、またそのご家族の方々にとって少しでも夢や希望となれるよう精いっぱい、治療に励みたいと思っています」。27歳を目前に発症し、今後への不安を感じている中でも同じ思いをする人を気遣っていた。
闘病中の選手が、同じ病と闘う人への啓発活動を行うのは極めて異例。自分自身が苦しい状況にあるにもかかわらず、闘病する人を支えていくことを最優先に考えた。
多くの人の役に立つなら-。病名を告白したのも、多くの人の励みになることを考えた結果だった。最近では、競泳女子の池江が「白血病」を公表し、タレントの堀ちえみは、ステージ4の「舌がん」であることを明かした。有名人らが発信することは、時として闘病患者の心の支えともなりうる。
現在、原口の復帰へ向けての歩みは順調。1月31日には無事に手術が終了したことをツイッターで報告。2月14日には球場でリハビリをスタートさせた。
3日に27歳の誕生日を迎えた原口。目指すは早期の1軍復帰。完全復活を遂げ、阪神ファンだけでなく、がん患者の希望の星となる。