マルテ2試合連続の安打&激走 宣言通りギアチェンジ 期待高まる
「オープン戦、阪神1-3巨人」(10日、甲子園球場)
このままシーズンへ向けて、右肩上がりに調子を上げていく。阪神の新助っ人のマルテが2試合連続の安打&激走でスタンドを沸かせた。
9日の日本ハム戦で実戦11打席ぶりの安打をマーク。守備位置は三塁から本職の一塁に戻ったが、前日に続き4番打者として登場だ。
1打席目は一回2死一塁。1ボールから高めに浮いた今村の直球を見逃さなかった。ライナー性の打球は左翼前へ。一、二塁にチャンスを広げた。
「これを続けていきたい。練習もしっかりやって、試合でも打てるようにしていきたい」。2試合連続安打にも冷静なマルテが、再び魅せたのは三回に迎えた第2打席。どん詰まりの三ゴロに目もくれず、一塁へ全力疾走!その迫力に焦ったのか、ビヤヌエバの送球がわずかに本塁側にそれた。
「全てのプレーに全力を尽くしたいと思っている。ああいうゴロでもヒットになるように、しっかり走って、と思っていた」。結果は失策となったが、元メジャーリーガーの助っ人にありがちな、怠慢プレーは一切なし。常に一生懸命な姿勢が頼もしい。
全力プレーだけではない。三塁コーチの制止を振り切り、二塁から生還した前日のハッスルプレーで見せた負けん気の強さ。さらに「常に全力でチームのために。次の試合もやることは変わらない」というコメントからも伝わる献身的な姿勢も併せ持つ。
有言実行。キャンプ序盤から「あくまでもシーズン本番に向けて調子を上げていく」と宣言していた通り、ここにきて徐々にギアを上げ始めた。メジャー30発男がエンジン全開でシーズンインしてくれれば、貧打によるチームの連敗も少しは楽観視できる。