西“光投”上々の虎デビュー7回2失点!初星ならずも虎の3本柱

 「阪神1-2ヤクルト」(31日、京セラドーム大阪)

 FAで加入した阪神の西勇輝投手(28)が、ヤクルト戦で移籍後初登板初先発。7回2失点と好投しながらも打線の援護なく初黒星を喫した。チームも開幕3連勝は逃したが、メッセンジャー、岩貞に続き先発投手としての実力をきっちりと証明した右腕。2日から敵地に乗り込んでの巨人戦にはガルシアを投入する予定となっており、強力な先発陣がV奪回への確かな原動力になる。

 粘りの92球を投げ終えたFA戦士は、自分ではなくチームに目を向けた。「連勝を止めたことが悔しい」。移籍後初登板初先発で、白星はつかめなかった。その事実よりも、開幕3連勝に貢献できなかった自分を責めた。それが西という男だ。

 球場に詰めかけた3万6051人の視線を一身に浴び、3タテの期待を背負った。一塁線を横切る際に脱帽。膝を曲げて腰を下ろし、ロジンバッグに手を添えるいつもの“儀式”を終えた西の初登板が、幕を開けた。

 初回2死一塁から4番・バレンティンを追い込んだが、5球目の直球が高めに浮いた。中越えの適時二塁打で先制点を献上。続く雄平にも左中間を真っ二つに破られる適時二塁打を浴び「止めなければいけない状況を、止められなかった」と立ち上がりに連打を許したことを悔やんだ。

 だが二回以降は4度の三者凡退を含む無失点。二回り目からカーブを織り交ぜ、最速145キロの直球と変化球のコンビネーションでテンポ良く内外角を突く。凡打の山を築きながら、打線の援護を待った。

 前日3月30日の試合後ミーティング。矢野監督は野手全員を集めて、攻撃陣の奮起を促した。「西を勝たせてやろう」。ベンチに戻ると全員が声を掛けてくれた。その気持ちが心に響く。「新しいチームに来て、自分のスタイルがどこまで通用するか分からない中、みんなが声を掛けてくれる。その気持ちに応えたい気持ちが強かった。本当にいいチームだなと思いました」。新天地での不安は、仲間の心遣いによって埋められた。

 練習時に流れる球場内のBGMは、西の要望でMr.Childrenのメドレーが流された。すべては西のために、西がやりやすい環境を作るために-。スタッフも快く右腕のリクエストを聞き入れた。

 2日からは敵地で巨人戦。昨季、東京ドームで驚異の防御率0・56を誇ったガルシアが先陣を託される予定。矢野阪神の代名詞となりつつある強力先発投手陣が、今季初となる伝統の一戦でも存在感を発揮する。

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