矢野監督懺悔「ファンに申し訳ない」 60年ぶり6戦連続3点以下の貧打線…4連敗
「巨人10-1阪神」(4日、東京ドーム)
虎が歴史的な大敗を喫した。宿敵・巨人に今季初の2桁失点を喫して3タテを食らい、4連敗。打線も6試合連続3得点以下という事態に、阪神・矢野燿大監督(50)は「ファンに申し訳ない」と懺悔(ざんげ)し、悔しさをにじませた。5日からは敵地・マツダスタジアムで3連覇中の広島に挑む。負の連鎖に終止符を打つためにも、前を向いて戦っていくしかない。
目の前に広がる屈辱的な光景に、表情を失った。打てず、打たれた、今年初の伝統の一戦。矢野監督は左翼席を黄色く染めた虎党への素直な思いを口にした。
「ファンに申し訳ない試合になって…。申し訳ないなと思う」
東京ドームでのシーズン初対戦では、史上初の同一カード3連敗。「こんだけ悪いっていうのもなかなかないと思うんだけど…」。開幕から低迷が続く打線が想定外だった。
1番に上本を起用し、ナバーロを外すなど打線にテコ入れ。だが、初回に3失点。現状の打線では、追い掛ける展開は苦しかった。
二~四回まで二塁を踏めず、初登板初先発となった巨人のドラフト1位・高橋を楽に投げさせてしまった。6安打で、得点は五回の坂本のソロによる1点のみ。高橋にプロ初勝利を許してしまった。
開幕から6試合連続で2桁安打がなく、6試合連続3点以下は59年以来60年ぶり。浜中打撃コーチは「うーん…。悪いですね」と苦しい心境を吐露。「監督の判断になるけど、そうなると思う」と今後も打順などを試行錯誤しながら、復調への糸口を探っていく方針を示した。
それでも悲観的になる必要はない。今季初の4連敗で借金は2となったが、まだ6試合が終わっただけ。大差となった後でも選手は、戦う姿勢を見せた。ベンチでは声を出し続け、8点差の八回には代打・木浪が二ゴロで一塁にヘッドスライディングを見せた。
劣勢とあって、さすがの矢野監督にいつもの笑顔はなかった。それでも気持ちは今までと変わらない。
「ベンチで声を出したりしてるけど、それが(周囲に)どういうふうに映っているかっていうのは、難しいところがある。でも、前を向いてやっていくしかないし。明日も試合があるんでね」
5日からはマツダスタジアムでリーグ3連覇中の広島と今季初対戦する。広島の先発・大瀬良をたたき、再浮上へのきっかけをつかむ。