青柳6回1失点8Kも無援 悔しい一球…あぁ神里に“悲”弾
「阪神0-2DeNA」(10日、甲子園球場)
霧雨が降り続く甲子園でサブマリン右腕が奮闘した。先発の阪神・青柳が前回登板時の反省を生かす粘りのピッチングで好投。6回6安打1失点と、しっかりゲームをつくった。
今季初登板となった3日の巨人戦(東京ドーム)では、三回に丸、岡本に連弾を浴びて4失点。負け投手にはなったものの崩れたのは、その回のみだった。「ピンチの場面で粘ることができなかった」と唇をかんだ青柳。降板後、矢野監督から「いい勉強になったな。次に生かしていこう」と声を掛けられた。
その言葉を胸に刻み、上がったこの日のマウンド。いきなり初回に前回の経験を生かす場面が訪れた。1死二、三塁のピンチで打席には4番・筒香。すでに4本塁打を放つ主砲を相手に強気の投球を展開する。2球で追い込むと、143キロの高め直球で空振り三振。すべて直球で3球三振を奪った。続く宮崎も二ゴロに抑え、ピンチを切り抜けた。
三回も2死一、二塁の場面で筒香を右飛に。四死球で1死一、二塁のピンチを招いた四回も、後続を連続三振に切るなど要所を締める投球が続いた。だが、五回に一発を食らう。先頭の神里に、中堅・中谷の頭上を越えるソロ本塁打を浴びて先制を許した。
結局、6回104球を投げて、失点はその1点のみ。「序盤にランナーを背負った状況で粘ることができたのはよかった。ただ、先制点を与えてしまったことが悔やまれます」
味方の援護がなく、今季初勝利こそ逃したものの、自己最多タイとなる8三振を奪うなど、次回以降の登板に確かな手応えを得た。
1月には小学校時代の同級生と結婚。今年の飛躍を誓う25歳は、チームのため、そして守るべきもののために、必死に腕を振り続ける。