青柳 初星次こそ 7回0封!強力ツバメ打線を手玉 クリーンアップわずか1安打

 「ヤクルト2-2阪神」(17日、神宮球場)

 慎重かつ大胆な“ツバメ斬り”だった。試合終了後、球場から引き揚げる阪神・青柳晃洋投手には勝利投手と同等のファンからの熱い声援が注がれた。今季初白星はつかめなかったが、堂々と胸を張れる7回無失点の好投。体調不良で守護神ドリスが早退する事態に見舞われた中、強力ヤクルト打線にも臆することなく先発の仕事を果たした。

 過去2試合の登板ではともに先制点を献上した。「味方が点を取ってもらえるまで0点で」と登板前日に意気込んでいた通り、威力ある直球とツーシームを軸にボール先行でもキレのある球でファウルを打たせ、相手打者との勝負では常に優位に立った。

 三回1死一塁から2番・青木を迎え、投ゴロ併殺と思われた打球を二塁へ悪送球し、一、三塁と自ら傷口を広げた。しかし青柳は冷静だった。「ミスをしても次に切り替えてやることは、去年から教わってきた」。3番・山田哲を5球目のスライダーで三ゴロ。正念場で見せた確かな成長の跡を、最高の結果で表現した。

 中盤以降も球威は衰えない。六回は3番・山田哲を右飛。続くバレンティンを低めスライダーで空振り三振、5番・雄平は138キロ直球で3球三振に料理する圧巻の投球。ヤクルトが誇る3、4番を無安打に封じ、仕事をさせないあたりも好投の要因につながった。

 持ち味のゴロアウトで凡打の山を築き、与えた四球は1つ。制球を乱してピンチを広げ、失点するかつてのような姿はない。

 矢野監督も「勝ちを付けてあげたかった」と親心を見せつつ唇をかむ。「僕に勝ちは付かなかったけど、チームは負けなかったので次回頑張ります」と青柳。この日の投球を続ければ、おのずと勝利の女神はほほ笑む。

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