矢野監督 令和初星!4連勝で5割復帰3位浮上 タイガースの形できてきた!
「阪神6-2広島」(1日、甲子園球場)
新時代に目指す野球を体現した。相手の隙を逃さず、采配に選手が応える。理想通りの展開で昭和、平成に続き、令和初戦も勝利で飾った。元号またぎで今季初の4連勝。阪神の矢野監督の声がはずんだ。
「いい投手(野村)と、若い才木という対戦で勝てたのも大きいし、逆転で勝った部分も大きいし。今日の試合の中身は意味があると思う。本当に大きな1勝だと思う」。今季最多4万6563人に満面の笑みで手を振る表情が手応えを物語っていた。
流れをつかみに行った。1点を追う五回だった。四球と敵失で無死一、二塁として、打順は9番・才木。三回の失点後は立ち直った右腕を「(打席へ)行かせようとも思った」。だが、阪神に傾いた流れを読み、代打・北條を起用。「展開の中では地味だけど、すごく大きい」。北條が一発で送りバントを決めると、近本の逆転適時打が飛び出した。
チャンスで確実に点を奪い、投手陣がリードを守り抜く。思い描く試合運びで逆転勝ちを決めた。「いいところで1本が出るようになってきている。投手はそれぞれが頑張ってくれている。タイガースの形ができてきている」と充実感をにじませる。
4月21日・巨人戦に敗れて、6つまで膨れ上がっていた借金を8試合で完済。3位浮上を決めた。「この流れを大事に、また思い切ってやっていきたい」。勝利を自信に変え、一歩ずつ成熟した形を目指していく。