ドラ1近本 赤星に並んだ球団新人最長12戦連続安打 令和初づくしで大暴れ

 5回、中前へ令和チーム初安打となる逆転2点打を放つ近本
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 「阪神6-2広島」(1日、甲子園球場)

 新しい時代の幕開けを虎の黄金新人が彩った。阪神ドラフト1位の近本光司外野手(24)=大阪ガス=が五回1死二、三塁から、令和チーム初安打となる逆転の2点中前適時打。01年の赤星に並ぶ球団新人による連続試合安打を「12」に伸ばした。プロ初の1試合3盗塁に、守備でも強肩でピンチの芽を摘んだ。4連勝で勝率5割に復帰。3カード連続勝ち越しで3位浮上や!

 やはりこのルーキーはただ者ではない。170センチの若武者が、新時代の幕開けとなる令和初戦で、興奮と歓喜と感激のドラマを生んだ。主役は近本。今季甲子園最多となる4万6563人の歓声と視線を全身に浴び、新時代へ向けて最高のスタートを切った。

 勝負強さが際立った。1点を追う五回1死二、三塁。「コースをしっかり絞って捉えることを意識した」。野村の投じた1ボールからの2球目、甘く入った131キロスライダーに食らいついた。打球は中前へ弾む2点適時打。意地の一打で、試合をひっくり返した。

 勝利を呼び込む決勝打は令和としてのチーム初安打となり、新たな快挙へとつながる快音だった。これで赤星の球団新人記録に並ぶ12試合連続安打。「記録とかは気にしない。ああいう場面で1本でたということがよかった。大事な場面で1本打てるようにやっていきたい」と記録更新よりも、勝利に導く一打だけを求める。

 出塁してからが、韋駄天(いだてん)ルーキーの真骨頂だ。すさまじかった。糸原の2球目、完璧なスタートで二盗を決めた。だが、これだけでは終わらない。「盗塁して次の1球目で三盗を決めれば、試合の流れを持ってきやすい」。続く3球目に三盗も決めた。七回にも二盗を記録。1試合3盗塁は07年の赤星以来、12年ぶりとなる躍動を見せた。

 大躍進で見えてきた球団記録。前例には平成のレジェンド・赤星の名前が挙がる。「(赤星)2世と言われるよりは、それを超える選手になりたいと思っている」。尊敬し、憧れとしているが、さらなる高みを目指すためにも、超えなくてはいけない存在として意識する。

 打って走るだけでなく、守備でも魅せた。七回には、バティスタの中堅フェンス直撃となるクッションボールを捕球し、すぐさま二塁へ送球して刺殺した。走攻守全てで背番号5が輝いた。

 黄金ルーキーの奮闘でチームは4連勝を飾り、3位に浮上。勝率を5割に戻し、借金を完済した。「まさか、令和元年で最初に立てると思っていなかった」と聖地初のお立ち台に上がった近本。勢いに乗る新人が新時代を切り開いていく。

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