原口「大谷君の復帰とかぶる中で…」 大腸がんから実戦復帰【一問一答】
「ウエスタン、阪神2-1中日」(8日、鳴尾浜球場)
大腸がんからの完全復活を目指す阪神・原口文仁捕手(27)が、八回に代打で登場し、右飛に倒れたものの、18年10月13日の中日戦(ナゴヤドーム)以来、207日ぶりの実戦に復帰した。大病から実戦復帰した原口の一問一答は以下の通り。
-今日を迎えるまでのリハビリは。
「今日が迎えられてすごくうれしい気持ちと、感謝の気持ちでいっぱいです。本当になるべく早くという気持ちで、たくさんの人に支えられてやってきたので。今日を迎えられて本当によかったと思います」
-久しぶりの打席。
「打席に入るまではすごく緊張感が自分の中にあって、バットが出るかなと、すごく不安だったんですけど、打席に入ったらいつも通りというか。久しぶりだったんですけど、いつもと変わらない気持ちで、できたなと思います」
-打球の手応えは。
「自分のスイングは一振りでしっかりできたので、そこはよかったと思います」
-打席で心掛けていたことは。
「そこまでの余裕がなくて緊張感がすごくあったので、特に意識していることはなかったです」
-試合後にはスピーチを。
「まさか、自分にくると思っていなかったので、思ったことをそのままいった感じです」
-応援に来てくれたファンへ一言。
「これから少しずつです。試合に出て、1軍の戦力になるためにしっかりと結果を出していきたい」
-ファーストストライクをファーストスイングでバットに当てた。
「本当に打席に入る前まですごく緊張していたので、ベンチ裏でも緊張しているなといわれていたので。確かに緊張していたので。打席の中でもいがいといままで通りの打席の心境で。しっかり1球目、ボール球を見送れたので、自分のスイングをしようと思っていました」
-飛球に倒れてベンチに戻るときは悔しそうだったが。
「競った試合の中だったので、何とかチャンスメークできればいいと思って。投手陣も踏ん張っていましたし、ヒットになればチャンスになるなと思っていたので悔しかったです」
-スピーチで「野球は楽しい」と話していたが。
「本当に楽しかった。久しぶりに。こういう気持ちを一生持ってやれるように。この気持ちを忘れずにやっていきいたい」
-打席に入ったときには、拍手で出迎えられた。
「普段は打席に集中して、甲子園でも聞こえないぐらいなんですけど。今日は耳にも入ってきました。うれしい気持ちと、ここからやるぞという意気込みで打席に入っていきました」
-ここまでのトレーニングでつらかったことは。
「つらい気持ちはなかったです。自分の中で復帰へのイメージはできていたので。時期的にも自分の思い描いていた通りに進んでいるので、うまくいっている感じですね」
-心の支えは。
「生きているということがすごくありがたいことだと実感できたので。またNPBというところで野球ができていることは僕の中ですごく幸せなことだし。これで僕が活躍することで、さらにたくさんの人に勇気だったり、夢だったりを与えられると思うと、本当に頑張るしかないなと。そういう気持ちですね。自分のためにというのは置いておいて、みんなのためにこれから野球に取り組んでいきたい」
-1軍の戦いは見ている。
「見られるときはしっかりテレビで見ていますし。いろいろ考えながら見てますけど。しっかり1軍の戦力になりたいという思いはありますけど。まずは自分のできること、いまのうちにしかできないこともあると思うので。しっかりパワーをためて呼ばれたときに爆発できるくらいためたいと思います」
-原口選手にとって節目の試合がたくさんある。今日の試合も。
「多すぎでどんどん忘れていってしまうんじゃないかと思いますけど。本当に今日もリスタートじゃないですけど、野球人生でまた新しいスタートを切れたので。大谷君の復帰とかぶる中で、こんなに多くのメディアの方に来ていただいてありがたい気持ちですし。『原口頑張っているぞ!』と日本中に届けてもらってたくさんの人に元気になってもらえたら。それが僕の本望なので」