原口 復帰後初215日ぶり安打 平田監督サプライズで「5番・DH」スタメン

 2回、中前打を放つ原口
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 「ウエスタン、阪神1-3中日」(9日、鳴尾浜球場)

 大腸がんからの完全復活を目指す阪神・原口文仁捕手(27)が、ウエスタン・中日戦(鳴尾浜)の二回、中前に復帰後初となる安打を放った。アウトにはなったが、続く俊介の打席では二盗を試みるなど、3打席に立って2打数1安打。公式戦での安打は215日ぶりとなった。実戦復帰2戦、2打席目でのHランプ。1軍の舞台へまた一歩前進した。

 泥だらけになったユニホームで、野球ができる喜びを表現した。白球が中前で弾む。塁上に立った原口は下を向き、喜びをかみしめるように息を吐いた。大腸がん手術から復帰2戦、2打席目で記録した初安打。試合後、静かな笑みを浮かべ、ゆっくり口を開いた。

 「開幕したかな、という感じですね。これから打席、守備機会を重ねて、実戦感覚を付けながら、結果も出していきたいです」

 前日8日のウエスタン・中日戦。八回に代打出場すると、右飛で復帰初戦を終えた。この日、当初は代打での出場が予定されたが、「5番・DH」での“サプライズ出場”。平田2軍監督は「状態もいいようだし、打席に立たせて実戦感覚をね」と、粋な計らいでスタメンに名を連ねた。

 そんな周囲の期待、応援に、結果で応える。二回、先頭で打席に立つと、中日・垣越に1ボールから2球目。少し高く浮いた110キロカーブを見逃さない。選球眼と持ち前の積極性は健在。中前打で出塁した。復帰戦では直球を捉え、2戦目では変化球に反応。「打席でしっかりと対応できています」と納得の内容だった。

 さらに、続く俊介の打席ではフルカウントから二盗。結果的にアウトにはなったが、打って、走って元気な姿を見せた。2打席目は左肘付近に死球を受け、続く六回は二飛に倒れて2打数1安打。予定の3打席を終えるとブルペンに直行し、藤浪らの球を受けた。1本の安打に満足することなく、見据えたのは次のステップだった。

 「守備にも就きたいと思っていますし、しっかりと練習してそこまで持っていきたいです。僕の中では、いける準備できています」

 3打席を消化したことで11、12日の2軍・オリックス戦(上富田)で、復帰後初となる遠征にも帯同する予定。一歩、一歩、着実に復活ロードを歩んでいる。「元気に、頑張っている姿を、みんなに見てもらえたら」。生きる喜び、野球ができる楽しさを全身で表現したい。夢や希望を届ける使命を力に、原口の歩みは加速度を増す。

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