「巨人８－１３阪神」（１５日、東京ドーム）

　終盤の追い上げを振り切ると、ほっと一息ついた。阪神・矢野監督は開口一番「いい点の取り方ができた。でも、疲れたね」。穏やかな笑顔で、心地よい疲労感に浸った。

　巨人のお株を奪う猛打を見せた。今季２度目の１試合５発を放ち、先発野手全員安打で今季最多の１８安打。１３得点は今季最多タイだ。

　「バッターはみんながヒーローになるぐらい、いいところで打ってくれた」

　終盤も手綱を緩めず、確実に勝利をもぎ取りにいった。「流れが行ったり来たりしてるから、流れを止めたかった。この球場は何点あっても分からないので」。６点差の八回にジョンソンを投入し、１点こそ奪われたが逃げ切った。

　１４日は坂本勇の開幕からの連続試合出塁記録を止めて快勝し、この日はエースの菅野を打ち崩した。「みんなの積極的な気持ちと、昨日勝って、菅野に向かっていく気持ちというのが一番良かった」。開幕から６連敗を喫した苦い記憶が薄れる２連勝となった。