マルテ 覚醒マルチ3戦連続打点!「チームのためにファンのために」
「阪神2-10広島」(17日、甲子園球場)
敗戦の中で、頼もしい姿を見せた。勝負どころで際立ちつつある存在感。阪神のマルテが一時勝ち越しとなる適時打を含む、2安打をマークしたが「打てたけどチームが負けたので、価値がなくなった。しっかり勝てるようにやりたい」。悔しさをにじませ、自身の結果よりもチームの敗戦に厳しい表情を崩さなかった。
六回、梅野が同点打を放ち、なお1死満塁で迎えた第3打席だった。1ボールからの2球目、床田が投じた内角寄りの145キロ直球をコンパクトなスイングで、左前へ打ち返した。「チームのために、ファンのために打つことができてよかった」。3戦連続打点となる意地の一打で試合の流れを呼び込みたかった。
五回の第2打席では中前打を放ち、9試合ぶりのマルチ安打をマークするなど打撃面では高い対応能力を発揮。一方で、一塁守備では課題を残した。
1点リードの八回1死一塁、野間の鋭いゴロに反応。グラブには当てたものの、はじいて打球の行方を見失った。結果は一塁強襲内野安打。一、二塁と好機を広げられると、連打で逆転を許した。
助っ人が求めるのはチームの勝利に貢献することだけ。次戦へ気持ちを切り替え、味わった屈辱を自らのバットで晴らしてみせる。