球児 復帰後9戦連続0封 ズバッズバ!山田&バレをK斬り「成長できたかな」
「阪神3-2ヤクルト」(22日、甲子園球場)
2者連続三振を決めた瞬間、グラブをポンとたたき、その後に小さく拳を握った。先発・岩田の後を受け、七回から登板した阪神・藤川球児投手が連打で1死一、二塁のピンチを招く。迎えるはヤクルトの主軸打者・山田哲&バレンティン。ここからが球児の真骨頂だった。
まずは山田哲を直球で空振り三振。続くバレンティンには5球続けて135~145キロと球速に変化をつけた直球を投げ込んだ。そしてカウント2-2から最後はフォーク。タイミングを外されたかのようにバレンティンのバットが空を切った。
「藤井コーチが今季から(1軍に)来て、新しい攻め方になった。チームとしてバッテリーとして成長できたかなと」。思わずガッツポーズが出た理由を明かした球児は「本当に成長してくれた。頼もしい」と前日もジョンソンとのコンビで連続三振を奪い、ピンチを脱した梅野の進化に目を細めた。
球児の奪三振が流れを引き寄せ、直後の得点で今季2勝目。4月27日の中日戦(ナゴヤドーム)で1軍に再昇格してからは9試合連続無失点が続く。「まだまだです。立ち止まってはいられないので。ファンに笑顔で帰ってもらえるように明日からも頑張りたい」。ベテラン右腕の視線はすでに次に向いていた。