元フジテレビ・田中大貴アナ 学生時代の走り込みが阪神・近本快足の源

 先日、僕の兵庫県立小野高校時代の野球部監督・森脇忠之先生(現・神港学園高校総監督)が社高校監督時代のことを話してくれた時、こんなエピソードを教えてくれました。

 「キャッチャーの子は身体も大きくてバッティングは抜群やった。ピッチャーの子は小柄でなあ…でも身体能力はピカイチよ。しかも負けず嫌い。野手で育てたら面白くなるぞ、これは!と思って2人とも社高校に来ないかと誘ったんよ。キャッチャーは神港に行って…ピッチャーが社に来てくれたのよ」

 「森脇先生、それってもしかして阪神の近本選手ですか?」

 「そうや、近本よ。ちなみにキャッチャーの子は清宮幸太郎君に抜かれるまで高校通算本塁打記録持ってた子よ!」

 「キャッチャーの子はあの山本君じゃないですか!淡路にそんな凄い中学生バッテリーがいたんですねえ」

 兵庫・淡路の東浦中学でバッテリーを組んでいた2人。キャッチャーの山本大貴君。神港学園高時代に高校通算107本塁打を放ち、注目を集めました。

 一方の近本君は社高校に進み、投手にこだわり高校時代を過ごしますが、甲子園出場の夢は叶いませんでした。その後、関西学院大学に進み、投手に挑戦するもケガが続き、野手としてプレー。大阪ガスに進み、去年の都市対抗で首位打者に輝き、社会人で注目を浴びます。

 そして阪神にドラフト1位で入団。ルーキーイヤーから大甲子園を駆け巡り、新人王を狙えるような位置にいます。

 「あの子は肩肘のケガがあったからね。その間、ほんまによう走っとったよ。あの脚力は高校、大学の走り込みの成果やで」

 あの時、森脇先生が小さな身体の近本君の身体能力の高さを見抜き、社高校に誘い、いずれ野手としても活躍できると考え、徹底的に走り込みを行ったそうです。

 淡路で生まれ、播州で走り込み、そして今、阪神で快足を披露する近本選手。新人王獲ったら我が故郷・播州に報告に来てくださいね!

 ◆田中 大貴(たなか・だいき)1980年4月28日生まれ、39歳。兵庫県小野市出身。小野高から慶大に進学し、硬式野球部では02年春の東京六大学リーグで本塁打王のタイトルを獲得するなど、スラッガーとして脚光を浴びた。03年フジテレビ入社。レギュラーとして朝の情報番組『とくダネ』など多数に出演。プロ野球界をはじめ、各界に幅広い交友関係を持つ。18年4月に退社し、現在はスポーツアンカーとして活躍中。

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