原口が1軍合流 1月に大腸がん手術「かなりの緊張と楽しみ」

1軍に合流し、会見する阪神・原口文仁=千葉市内のホテル(撮影・田中太一)
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 貯金5のセ・リーグ2位で交流戦を迎える好調・矢野阪神に頼もしい男が戻ってくる。1月末に大腸がんを患っていることを公表した阪神・原口文仁捕手(27)が3日、翌日から始まる交流戦での1軍昇格へ向けて、チームに合流した。

 翌日からのロッテ戦(ZOZO)に向けて、千葉県内のチーム宿舎で取材に応じた原口は1軍昇格を聞いた瞬間を「来たか!と思いました」と振り返り、「かなりの緊張と楽しみ、ワクワクと両方ある」と今の心境を表現した。

 「千羽鶴などタイガースファンだけでなく、他球団のファンの方からもたくさんの励ましを頂いた。1軍でしっかり結果を残すことで、同じ病気、他の病気で頑張っている人たちに少しでも励みになってくれたら」と、実戦での活躍を誓った。

 1月24日に大腸がんを公表した原口は、同月末の手術、その後の懸命なリハビリを経て、3月7日にファームの練習拠点である兵庫県西宮市の鳴尾浜でトレーニングを開始。同月16日に屋外でのフリー打撃を再開し、5月8日には207日ぶりとなる実戦復帰をファームで果たしていた。

 ファームでは、ここまで18試合で53打席をこなし、打率1割9分6厘、1本塁打、7打点。2日のソフトバンク戦(丹波)では実戦復帰後初の本塁打、しかも左翼防球ネットを越えていく、特大の場外弾を放ち、復活をアピールしていた。守備でも本職の捕手だけでなく、一塁でも出場。すでにフル出場も果たすなど、1軍昇格へ向けて着実に歩みを進めていた。

 「いろいろ、ずっと前から俺も考えてはいるんだけど。チームのバランスとフミ(原口)の状態と、いろんなことを含めて。俺の頭のなかにはずっとフミをどうしようかがある」と昇格時期を悩んでいたことを明かした矢野燿大監督。「総合的に(考えて)。キャッチャーも2人でリュウ(梅野)も出っぱなしやし。DHでもそうやし。代打で勝負強いっていう部分もあるし。俺も楽しみにしているし、ファンもね」と交流戦での昇格を決めた理由を説明した。

 原口は昨季、主に代打で82試合に出場し、打率3割1分5厘、2本塁打、19打点をマーク。08年に桧山進次郎がマークした球団の代打安打記録23本に並んだ。今季は梅野との正捕手争いに意欲を見せていたが、入団10年目を迎えるにあたり昨年末に受けた人間ドック、その後の精密検査で大腸がんの診断を受けた。

 シーズン前半戦のヤマ場とも言える交流戦で、その勝負強いバッティングが期待される。

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