原口 激走ヘッド 一塁から一気!リプレー検証判定覆った
「交流戦、オリックス6-4阪神」(14日、京セラドーム大阪)
阪神の原口はベンチから静かに、逆転負けを見届けた。3戦連続のスタメン出場。2本の安打に激走も、勝利にはあと一歩届かない。それでもグラウンドを駆け回り、ユニホームを泥だらけにして必死に戦った。試合後、不屈の男は前だけを向いた。
勝利への執念を体現したのは二回だ。先制された直後。1死走者なしで打席に立つと、成瀬のチェンジアップを左前に運んだ。チーム初安打で口火を切ると、続く梅野の打球は左翼線を襲った。抜けるのを確認すると、一気に三塁を回る。「一番速い方法を選択した」と、頭からホームに滑り込んで、捕手のタッチをかいくぐった。
一度はアウト判定になったが、矢野監督はリプレー検証を要求。すでに仲間とハイタッチを終えた原口の確信通りに判定が覆った。激走ホームインで仲間を鼓舞。同点で迎えた七回にも右前打でチャンスメーク。一時勝ち越しとなる、マルテの適時打を導いた。2安打で打率・375。勝負強い打撃は健在だ。
「きょうは得点に絡んでいけたので、変わらずに。こういう機会を増やして、チームが勝てるようにしたいですね」。今季2度目のマルチ安打に笑みはない。求めるのは勝利を導く一打。勝つためにグラウンドに立つ。前だけを向きながら、次戦の活躍を強く誓った。
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