梅野 不敗神話ついにストップ 7号ソロも12連勝ならず
「交流戦、阪神2-3楽天」(20日、甲子園球場)
追加点のアーチをかけた働きに、拍手と歓声が注がれる。「(最近)打撃で迷惑をかけていたので」。気持ちを白球に乗せた。追加点が欲しい場面で、阪神の梅野が期待に応えた。自身7試合ぶりとなる7号ソロ弾に意地が見えたが、笑顔で振り返れない敗戦の結果がもどかしかった。
輝きを放ったのは1点リードの四回だ。2死から石橋の投じた4球目を思い切りよく振り抜くと、打球は中堅左へ一直線に伸びてフェンスを越えた。この試合まで、一発を放てば6戦全勝で、昨年から11連勝中。それだけに価値ある一撃であり、強烈な追い風を吹かせたかに思われたが…。トンネルからは抜けられないままだ。
この日は、侍ジャパンの稲葉監督が視察に訪れていた。バットだけでなく、ショートバウンドのストップなど攻守にわたって存在をアピール。ただ、今は個人のことよりも、チームとして連敗脱出の一勝が欲しい。
「(ミスが出ると)流れ的に持ってこられるものも持ってこられない。負けが込んだ時に勝つ一勝というのが難しいので。全員で、同じ方向を向いてやっていかないと」
自身の「不敗神話」もストップ。流れは悪いがここが踏ん張りどころ。苦しい時こそ、昨年からの成長を示す時だ。