マルテ、打ったデ ハッピーバースデー打!初回、左越えタイムリー

 「交流戦、阪神5-3西武」(21日、甲子園球場)

 虎党からのプレゼントに燃えないわけがなかった。初回2死一塁。この日、28歳の誕生日を迎えた阪神・マルテが打席に向かうと、右翼席からバースデーソングの演奏が始まった。

 ♪ハッピーバースデートゥーユーの大合唱とともに沸き起こった温かい拍手が球場を包んだ直後だ。西武先発・高橋光の直球を捉える乾いた打球音が響き渡った。強烈なライナーが左翼・金子侑の頭上を襲う。大山が一塁からの激走で生還。ファンへのお返しとなる一時勝ち越しの適時二塁打となった。

 「サプライズだったし、初めてのことだったのでうれしかったね。朝から誕生日でいい気分だったけど、あのバースデーソングでモチベーションもすごく上がって打つことができた。期待に応えることができて良かった」

 笑顔で振り返ったマルテだが、実は左太ももに痛みを抱えながらプレーをしている。初回2死二塁から梅野の中前打で本塁にかえれず、死球で出塁した三回の第2打席では、続く梅野の遊ゴロで二塁に全力疾走ができず。七回無死満塁の好機で3球三振に倒れると、ベンチに下がってアイシングを施した。

 いかつい見た目とは裏腹に子煩悩なパパだ。女の子2人、男の子1人の父。タトゥーには子供の名前が彫ってある。単身赴任だったが、子供の学校が夏休みに入ったことで、今月中旬に家族がドミニカ共和国から来日。それまでは時には練習前の移動時にも歩きながら、時間さえあればスマートフォンのテレビ電話で連絡を取っていた。

 「家族にはもうお祝いしてもらったよ。この1年をいい年にしたいね」。28歳最初の打席で快音を響かせた助っ人は「常に勝利のために」とフォア・ザ・チームの精神を忘れない。「みんなの力で勝てて良かったよ!」。家族と過ごす時間をパワーに変え、手負いの背番号31がこれからも勝利に貢献する一打を放っていく。

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